京都の地酒、京の春 伊根町うらなぎ 特別純米生原酒 山廃仕込み R3BYの上燗でうるめいわしのオイル漬けとアボカドのマリネ、さつまいもとくるみの醤(ひしお)炒め、いとよりのかぶと煮をいただく+向井酒造と飯尾醸造のつながり

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「京の春 伊根町うらなぎ 特別純米生原酒 山廃仕込み R3BY」は、菅田町のちょっと行きにくいところにある酒の旭屋で購入。

菅田町の酒の旭屋で購入した「京の春 伊根町うらなぎ 特別純米生原酒 山廃仕込み R3BY」のラベル「京の春 伊根町うらなぎ 特別純米生原酒 山廃仕込み R3BY」の裏ラベル

基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルなど参照)、醸造元:向井酒造株式会社/醸造元所在地:京都府与謝郡伊根町/原材料名:米(日本産)、米こうじ(日本産米)/原料米:上世屋産こしひかり/精米歩合:麹米60%・掛米80%/使用酵母:6号酵母/アルコール分17度/製造年月:22.8。

原料米について(裏ラベルより):「山里の自然の力と共に育った地元丹後、上世屋のこしひかり100%使用。農薬、化学肥料不使用。
お米生産者 チャントセヤファーム 小山愛生、有美恵」

醸造元のコメント(裏ラベルより):「京都・丹後の上世屋。ここでは『昔ながら』を大切にする村人により、自然の力を人がうまく生かし切る農業が営まれてきました。
肥料は自家製。米ぬかを発酵させてぼかし肥料を必要な分だけ使い、大粒に育った、コシヒカリを使用。体に優しくしみ込んでいくような、素朴でやさしい日本酒になりました」

▼ 上世屋と向井酒造がある伊根町の位置関係がわかる地図。赤い点線で囲まれているのが上世屋で、その北東に伊根町がある。

酒の旭屋のコメント:「甘くふくよかな香り、豊かな酸と旨み、やわらかでフレッシュ、なめらかな飲みくち。伊根湾が目に浮かぶ…素敵なラベル。いちばん海に近い酒蔵が醸す酒、魚介にとってもよく合う純米酒」

この伊根町うらなぎは、隆 若水を飲み終えて小型セラーに1本分のスペースが空いていたので、最初はセラーに入れていた。「京都の地酒、京の春 伊根町うらなぎ 特別純米生原酒 山廃仕込み R3BYの常温と上燗でまだいの炙り、カルパッチョ、真子の煮つけ、かぶと煮と骨湯、あらの塩焼きと骨湯をいただく」のときに抜栓してから2か月くらいセラーで保存し、その後、残草蓬莱 再醸仕込み(「神奈川の地酒、残草蓬莱(ざるそうほうらい)再醸仕込み 濃醇旨口生原酒 R4BYの常温ではちびきのセビーチェ、かぶと煮、かぶとのソテー ビルバオ風、へだいといさきのあら汁をいただく」)を購入したときに、そちらをセラーに入れ、以降は常温保存で3か月半ほど。

ライフ・ビエラ蒔田店で購入したいとより

この日の食材のひとつは、ライフ・ビエラ蒔田店で購入したいとより(えらとわたは購入時に処理してもらった)。

仕込んで瞬冷凍してあったしめさばを炙ってのせたカナッペ

京都の飯尾醸造の純米富士酢を使って仕込み、瞬冷凍してあったしめさばを炙ってのせたカナッペ。バゲット、チーズ、自家製発酵ピクルス。

自家製うるめいわしのオイル漬けとアボカドの粒マスタード・マリネ

自家製うるめいわしのオイル漬けとアボカドの粒マスタード・マリネ。仕込んで冷蔵庫で保存してあるうるめいわしのオイル漬け、アボカド、パクチー、粒マスタード、ライム、純米富士酢、吉野杉樽天然醸造醬油(開栓後冷蔵保存で55日目、1か月で使い切るのはなかなか難しい)、オリーブオイルなど。

いとよりのかぶと煮

いとよりのかぶと煮。高麗郷丸大豆醬油(開栓後冷蔵保存で14日目、デラミボトル)、三州三河みりん、喜界島さとうきび粗糖、澤屋まつもと厨酒、水。高麗郷丸大豆醬油は他の濃口醬油よりも色が明るいので、このような煮汁になる。

さつまいもとくるみの醤(ひしお)炒め

さつまいもとくるみの醬(ひしお)炒め。清水紫織『発酵料理のきほん』に「さつまいもとくるみの醤炒め」として紹介されている料理にならったもの。さつまいも、まいたけ、くるみ、しょうが、シナモンパウダー、醤、三州三河みりん、バター、オリーブオイルなど。これは非常の好みの味。またつくると思う。

思ったよりも早く完成した醤(ひしお)

岡山の名刀味噌本舗の乾燥ひしおこうじ「ひしおの糀」と埼玉の弓削多醬油の高麗郷丸大豆醬油を使って仕込み、冷蔵庫で保存している自家製の醤(ひしお)。万能発酵調味料としてさまざまな料理に利用できそう。醤油よりもまろやかで、食材によくなじむ。次に仕込むときには、醤油をかえてみようと思っている。

京の春・伊根町うらなぎの上燗でうるめいわしのオイル漬けのマリネやいとよりのかぶと煮、さつまいもとくるみの醬炒めをいただく京都の飯尾醸造の看板商品「純米富士酢」

京の春 伊根町うらなぎの上燗で。最近、しめさばやマリネに使っている純米富士酢を造っている飯尾醸造とこの伊根町うらなぎの向井酒造は、距離的にも近く、交流があると酒の旭屋のご主人から聞いた。飯尾醸造の所在地は、京都府宮津市小田宿野で、先ほどの地図では上世屋から南の方向に位置する。その飯尾醸造のホームページには、米づくりについて以下のような記述がある。

「お酢の原料となる米は、地元・丹後の棚田で作る無農薬米です。昭和39年より、農家と契約して無農薬の米作りを続けてもらっています。 農作業が困難な山里の棚田でわざわざ作るのは、生活排水や他の田んぼで使われる農薬の汚染を避けるためです。また、昼夜の寒暖差が大きく、 水がきれいな棚田で穫れる米は、最高の味わいを待ちます。
米の品種は8割が“コシヒカリ”、残りの2割が“五百万石”です。“五百万石”は麹づくりに用います」

この記述と、冒頭に引用した伊根町うらなぎの裏ラベルにある説明やコメントを照らし合わせてみると、向井酒造と飯尾醸造が単に距離的に近いということだけでなく、地元・丹後の米、あるいは米づくりへのこだわりで深く結びついていることを容易に想像することができる。