先月(6月)下旬、近所の銀行から図書館に行く途中、いつも通らない道を歩いていたら小さな花屋があり、店頭の隅で数種類のハーブの苗が100円均一で売られていた。我が家の周辺には花屋はあってもハーブはほとんど置いていないので、女性店主にハーブを扱っているのか尋ねてみると、たまたま入ったのだという。
ハーブをよく見ると、けっこう育っていて傷んだりもしていたが、いくつか購入することにした。
最初に目についたのがセージ。筆者が特に好きなハーブだ。セージはサルヴィア属(Salvia)。キャロライン・ホームズの『ボタニカルイラストで見るハーブの歴史百科: 栽培法から料理まで』にはその語源について以下のように書かれている。
「プリニウスによれば、属名のSalviaは『癒す』や『救う』を意味するラテン語のsalvereに由来する」
さらに以下のような記述もある。
「セージは紀元816年頃のザンクト・ガレン修道院の庭園設計図(現存する最古の庭園図面)や、カール大帝の『御料地令』にも登場する」
筆者が花屋で見たのは、コモン・セージよりも大きな葉を持つ種類。ラベルには「セージ マキシマ」とある。
ただし、ラベルにある説明は一般的なセージと変わらないように見える。
「非常に香りが良く、肉や魚料理の臭み消し・香りづけに欠かせないハーブだよ!なかでも豚肉によく合います。油や酢の香りづけ、フレーバーティーにも。ソーセージなどはソー(羊の腸)とセージを組み合わせたもので、セージは絶対に欠かせません」
購入したセージ マキシマは、葉の一部が傷んで黒ずんでいたが、その部分は切り落とし、鉢に植え替えた。
ちなみに、このセージ マキシマとはまた違う種類だと思われるが、ホームズの前掲書には、大きな葉を持つ緑葉のセージについて以下のような記述がある。
「もっとも大きな葉をもつ品種のひとつが、めったに花をつけない『ベルクガルテン』で、マウンテン・ガーデン・セージやジャイアント・ジャーマン・セージともよばれる。その大きな卵形の葉は縁が鋸歯状で、成熟するにつれておちついた灰色に変わるが、日光不足だと紫がかった色になる。葉は乾燥に適している」
《参照/引用文献》
●『ボタニカルイラストで見るハーブの歴史百科: 栽培法から料理まで』キャロライン・ホームズ 高尾菜つこ訳(原書房、2015年)
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コメント
セージマキシマは花がつきませんか?葉が綺麗なので3年前がいました。元気ですが花を見たことがありません。セージはたくさん種類あり、育てましたが花が咲くと思ってました。
はじめまして。
我が家のセージ マキシマを購入したのは5年ほど前になりますが
これまで一度も花をつけたことはありません。考えてみると、
あまり剪定などをしなかったのがいけなかったような気もします。
DG管理人