「梅津の生酛 山田錦 R4/60 生原酒」は、菅田町のちょっと行きにくいところにある酒の旭屋で購入。
基本的な情報をまとめておくと(ラベルなど参照)、醸造元:梅津酒造有限会社/醸造元所在地:鳥取県東伯郡北栄町大谷/原材料名:米(国産)、米麹(国産米)/原料米:鳥取県産山田錦100%/精米歩合:60%/使用酵母:酵母無添加/アルコール分:20%/製造(瓶詰)年月:R5.5。
梅津酒造のこだわり(ラベルより):「自然流 梅津の生酛(うめつの きもと)
梅津の生酛は伝統的自然流。酵母菌も乳酸菌も無添加。目に見えない自然界と造り手との対話の中で、多くの微生物が関わり、醸し出されたお酒です。
幅広くして深い味わいと余韻、そして先人の造り手達が、勘と経験を受け継ぎながら完成させた、『生酛造り』のロマンをお楽しみ下さい。
常温でも濃くて美味しいですが、三、四割ほど加水してお燗にすると、柔らかく深い味わいです。
夏場は炭酸水で倍まで割っても美味しいです」
酒の旭屋のコメント:「ふくよかな香り、とても豊かな酸と旨み。フレッシュでなめらか、ちょっぴり複雑な飲みくち」
この梅津の生酛は「鳥取の地酒、梅津の生酛 山田錦 R4/60 生原酒(黒ラベル)の常温と熱燗であじの炙りとフライ ハーブ風味、はちびき(赤さば)の炙りとセビーチェ、かぶと煮とかぶと焼きをいただく」のときに抜栓してから常温保存で2か月と12日ほど。
梅津酒造の所在地は、鳥取県東伯郡北栄町大谷。海に近い蔵なので、魚介に合わせることが多い。
刺身類につけるこの日の醤油は、丹波の黒大豆味噌の上澄みをブレンドした末廣醬油の「京丹波六右エ門 黒大豆みそたまり」(開栓後冷蔵保存で25日目、1か月で使い切るのが理想)と湯浅醬油の「蔵匠 樽仕込み」(開栓後冷蔵保存で4日目)。こうしてみると蔵匠の色の濃さが際立つが、味はまろやか。
石孫本店の「百寿」(開栓後冷蔵保存で46日目)を使ったおあかむろの和風カルパッチョ。前の記事「島根の地酒、十旭日 純米吟醸生原酒 改良雄町60 H28BYの上燗でれんこんの醤(ひしお)すっぱ炒め、自家製しめさばのマリネ、ぶりの醤漬け、金目鯛のかぶと煮をいただく+日本酒の熟成と醤油の劣化について」で書いたように、ペース配分をあまり考えずに使いだし、目安の1か月を過ぎてしまった醤油も、どんな感じになるのかを自分の目で確認するため、できるだけ使い切ることにしている。この百寿もそのひとつ。醤油を入れすぎたように見えるが、実は上の「蔵匠 樽仕込み」とそれほどかわらない。酸化して色が濃くなった。食べてみると、やはりこの醤油のすっきり感はだいぶ失われ、味が重くなっている感じはするが、おあかむろに脂がのっているためか、すだちの効果もあるのか、料理として無理ということはなかったので無駄にすることなくしっかり食べ切った。おかげで初期の頃との味の違いもよくわかった。
それにしても、昔の人は醤油をどのように保存していたのか。とても気になる。ちなみに、「百寿」は気に入っているので、いずれまた購入するつもりである。
この日は、おあかむろのかぶと煮もつくったが、あとになって写真を撮ってないことに気づいた。この写真の左に一部が写っているのがそのかぶと煮。使った調味料は、蔵匠 樽仕込み、相生 古式本みりん、喜界島さとうきび粗糖、澤屋まつもと厨酒。とてもおいしかった。
梅津の生酛 R4/60の飛び切り燗で。前回は割水燗を試したが、今度はいつものように原酒でキレッキレの超辛口を味わう。料理が個人的な実験も兼ねる日にはこのような酒がよいかもしれない。
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