これはちょっと前の話。京浜急行の横浜駅の隣駅・神奈川駅から徒歩5分のところにサカタのタネが経営する日本最大級の園芸専門店“ガーデンセンター横浜”がある。そこで4種類のワイルドストロベリーの苗を購入し、大きめのプランターに植えた。
順に紹介していくと、まず“ワイルドストロベリー”。一般に流通している品種のようだ。次に、“ワイルドストロベリー:白実”。その名が示すように、ラベルにプリントされた写真には赤い実ではなく白い実が生っている。
3番目は“ミグノネッテ”。ラベルには、「半耐寒性多年草、収穫期:夏~秋」の説明のみ。ネットではオランダイチゴ属と紹介されていたりもするが、正確なところはよくわからない。
最後は希少なイチゴと書かれている“フレーズ・デ・ボア(Fraise des Bois)”。この名前はどう考えてもフランス語だが、ラベルにはヨーロッパで人気のイタリアイチゴとある。原産はイタリアだが、フランス語読みの方が流通・定着しているようだ。果実に関しては冷凍での流通がほとんどで新鮮な果実は栽培しないと手に入らない品種とのこと。ネットで調べると確かに冷凍フルーツとして出回っている。
4種を代表してというわけではないが、フレーズ・デ・ボアのラベルから、栽培法をまとめておく。日当たりが良く風通しの良い場所が適する(真夏の直射日光は避けた方が良い)。植えっぱなしで元気に育つ。水はけのよい場所に地植えにすると、長年楽しめる。乾いてない状態で毎日水をやるのは逆効果。水分控えめで栽培すると甘みが増す。肥料過多、水分過剰、弱光が病気や実がつかない原因になる。花が咲き始めたら、1株に対して市販の固形肥料1~2粒(2g程度)が適量。3ヶ月ごとに追加する位が調度良い。
さて、植えた苗だが、プランターにはそれなりに余裕があったはずが、繁殖力が旺盛なためあれよあれよという間にプランターを覆ってしまい、次々に外へとランナーを伸ばし、白い可憐な花を咲かせ、実をつけはじめた。ここで収穫を優先するのであればランナーを切るべきところだが、とりあえずは繁殖の方に力を入れることにする。
手元にある萩尾エリ子『ハーブの図鑑―見て、読んで育てて使いきる』でワイルドストロベリーをチェックすると、利用法が幅広く、健康によいハーブであることがわかる。
「葉のティーは、収れん、利尿、強壮作用があり、食欲増進、下痢、リューマチ、痛風、などに効果があります。実はビタミンC、鉄分などが豊富に含まれているので、貧血に効果があり、腎臓、肝臓を強化します。根には利尿、整腸作用があり、潰した果実を皮膚の炎症、火傷などに外用します。歯磨きに使用すると、歯が白くなります」
ランナーで殖やしたら、いろいろと活用してみたい。
《関連リンク》
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