乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスン:黒いんげん豆と肉を煮込んだブラジルの国民食フェイジョアーダをつくり、他のレシピと比較・観察してみる

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乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスンのきっかけは、「アーミッシュが備蓄している賞味期限のない食品20選」という動画。20種類の食品のなかで、乾燥豆は生蜂蜜に次ぐ第2位で、「アーミッシュの自給自足の礎」と表現されている。

前回はスペアリブと白いんげん豆のトマト煮をつくった。今回は黒いんげん豆。

伊勢佐木町の裏通りにあるアジア食材店東京ローズで購入した黒いんげん豆

伊勢佐木町の裏通りにあるアジア食材店東京ローズで購入した黒いんげん豆。名称:黒いんげん豆/原材料名:いんげん豆/原産国名:ブラジル/内容量:1kg/賞味期限:2026年11月13日/販売者:株式会社イマイ/価格:650円(税抜)。栄養成分表示(60g当たり):エネルギー209kal/タンパク質13.0g/脂質1.0g/炭水化物37.0g/食塩相当量0.0g。

黒いんげん豆の備蓄(2025年7月下旬)

今回の料理で100g使ったので、黒いんげん豆のストックはいまのところ約900g。

今回、参考にしたのは、頻繁に利用している『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ』(誠文堂新光社、2016年)。世界を5つのパート、中東(レバノン/トルコ/イラン)、アフリカ(エジプト/モロッコ/西・中部アフリカ)、米大陸(メキシコ/ペルー/ブラジル/アメリカ合衆国)、ヨーロッパ(スペイン/ポルトガル/イタリア/フランス/ハンガリー)、アジア(インド/ミャンマー/中国)に分けて、様々な豆料理を紹介している。

[amazon.co.jpへ]
● 『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ

今回選んだのは、黒いんげん豆と肉を煮込んだブラジルの国民食といわれるフェイジョアーダ(Feijoada)。

黒いんげん豆と肉を煮込んだブラジルの国民食フェイジョアーダ

こちらが完成したフェイジョアーダ。ありあわせの材料でつくったので、だいぶアレンジしている。レシピにある材料は、黒いんげん豆[フェイジョン・プレット](乾燥)、リングイッサ(生腸詰めソーセージ)、ベーコン、牛もも肉、玉ねぎ、にんにく、ローリエ、オリーブオイル、塩。

今回使った肉類は、粗挽きソーセージとブロックベーコン。ライスのかわりにペンネ、そしてフライドポテトを添えた。レシピの味つけは何ともシンプル。時間をかけて、少し崩れるくらいまで煮込んだいんげん豆と、肉類から出た旨味が溶け合う。

ということで、またつくるときのために、他のレシピと比較・観察してみる。

前日の晩に黒いんげん豆を水に浸しておく。水が透明になるまで豆を洗い流し、刻んだニンニクやベイリーフとともにゆでる。チョリソ、ベーコン、玉ねぎを刻み、フライバンで順番によく炒めて、豆の鍋に投入。豚すね肉や豚足も鍋に入れ、じっくり煮込む。そのあとで、一口大に切った豚ばら肉をフライパンで炒め、鍋に投入(この肉だけは煮崩れを防ぐためにあとで入れる)。このタイミングで塩を入れ、味を整える。さらに、付け合わせとして不可欠な、ローストしたキャッサバ粉でつくるファロファ(ふりかけのようなもの)のレシピも。フライパンで、刻んだニンニク、ベーコン、玉ねぎを炒め、さらに刻んだパセリも加え、脂が出てきたら、ローストしたキャッサバ粉を投入して強火で炒める。それにゆで卵を添えて出し、混ぜてフェイジョアーダにかけていただく。

黒いんげん豆は、前日の晩に水に浸しておく。玉ねぎ、ニンニク、キルバサソーセージ、ブロックベーコン、塊のスペアリブを刻む(切り分ける)。スペアリブは、クミン、パプリカパウダー、黒こしょうで味つけ。それらを深鍋で順次炒めたら、そこに水を切った黒いんげん豆を加え、塩と黒こしょうで味つけし、ベイリーフとチキンストック、水を入れて煮込む。90分から2時間ほど煮込んだら、スペアリブの骨を取り除く。続いて付け合わせのファロファのレシピ。刻んだベーコン、玉ねぎ、ニンニク、赤ピーマン、スライスしたオリーブをフライパンで炒めたら、片側に寄せ、空いたスペースでスクランブルエッグをつくり、すべてを混ぜ合わせ、塩と黒こしょうで味つけし、ローストしたキャッサバ粉を投入して炒め、最後に刻んだパセリも加えて混ぜる。ライスにケールのソテーとファロファを添え、フェイジョアーダを盛って完成。

黒いんげん豆は、前日の晩に水に浸しておく。水が透明になるまで豆を洗い、先にゆではじめる。その他の材料は、ベーコン、イタリアンソーセージ、リングイッサ、スモークポークチョップ、ビーフジャーキー。ジャーキーを細かく刻み、ベイリーフとともに豆の鍋に投入。刻んだベーコン、ソーセージ、リングイッサなどをフライパンで炒めたら取り出し、残った脂でニンニクと玉ねぎを炒め、黒こしょう、カイエンヌペッパー、クミンパウダー、コリアンダーパウダーで味つけし、刻んだパセリも加えて混ぜ、豆の鍋に投入。炒めた肉類もすべて鍋に投入し、とろみがつくまでさらに1時間ほど煮込む。最後に豆の半分ほどをポテトマッシャーでつぶす。付け合わせのファロファについては、キャッサバ粉が手に入らないことを前提に、フライパンにパン粉とオリーブオイルを入れてローストし、すりおろしたオレンジの皮と刻んだパセリを加えてつくり、これをふりかける。

やはり味つけは基本的にシンプルで、いろいろな肉を入れるほど味が豊かになるような料理。ちなみにamazonでは、キャッサバ粉も、ファロファ(ファロッファの表記で)も扱っている。下のリンクを参照。

《参照/引用文献》
● 『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ』(誠文堂新光社、2016年)