愛知と香川の地酒、長珍 山廃純米70-7 無濾過生 R3BYと悦凱陣 山廃純米 無濾過生 赤磐雄町 H30BYのぬる燗と熱燗で自家製しめさば、ぶり大根、牡蠣の土手鍋をいただく

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「長珍 山廃純米70-7 無濾過生 R3BY」は、芹が谷にある秋元商店で、「悦凱陣 山廃純米 無濾過生 赤磐雄町 H30BY」は、京急の南太田駅から近い横浜君嶋屋で購入。

芹が谷の秋元商店で購入した「長珍 山廃純米70-7 無濾過生 R3BY」のラベル

「長珍 山廃純米70-7 無濾過生 R3BY」の基本的な情報をまとめておくと(ラベルなど参照)、醸造元:長珍酒造株式会社/醸造元所在地:愛知県津島市本町/原材料名:米・米麹/原料米:麹米・掛米 兵庫県産山田錦全量使用/精米歩合:70%/使用酵母:協会7号/酒度:+8.5/酸度:2.5/アルコール分:18度/醪日数:28日/製造年月:2022.05/仕込第11号。

醸造元のコメント(ラベルより):「このお酒は搾ってからオリを沈殿させ、上澄みを一本ずつ丁寧にタンクから直汲みをした無濾過本生酒です。搾りあがったそのままの味をお伝えするため濾過・割水・火入などまったく手を加えないで蔵出しをしておりますので、早めにお召し上がり下さい」

秋元商店のご主人によれば、十数年振りに山廃で少量タンク1本だけ仕込んだ超限定品とのこと。購入してから1年5か月ほど常温で寝かせておいたこの長珍は、「愛知の地酒、長珍 山廃純米70-7 無濾過生 R3BYの熱燗でにしんの酢漬けのカルパッチョ、ゆで卵・じゃがいも添え ヨーグルトソース、パン粉焼き、味噌仕立ての船場汁をいただく」のときに抜栓してから常温保存で1か月半強というところ。

長珍酒造の所在地は、愛知県津島市本町。海に近いだけでなく、蔵のある地域は昔は海だったという。

横浜君嶋屋で購入した「悦凱陣 山廃純米 無濾過生 赤磐雄町 H30BY」のラベル「悦凱陣 山廃純米 無濾過生 赤磐雄町 H30BY」の裏ラベル

「悦凱陣 山廃純米 無濾過生 赤磐雄町 H30BY」の基本的な情報をまとめておくと(ラベルを参照)、醸造元:有限会社丸尾本店/醸造元所在地:香川県仲多度郡琴平町/原材料名:米(岡山県産)・米麹(岡山県産米)/原料米:雄町100%(岡山県産)/精米歩合:68%/使用酵母:熊本9号/仕込総米:1000kg/日本酒度:+8/酸度:2.1/アミノ酸度:1.2/アルコール分:18度以上19度未満/醪日数:28日/醸造年度:平成30酒造年度仕込第23~26号/製造年月:01.05。

醸造元のコメント(裏ラベルより):「凱陣は、四国は讃岐の国こんぴらさんの東に在る蔵の手造り清酒です。当初は幕末時代天領で桂小五郎や高杉晋作が潜伏していたこともある蔵で、選び抜かれた国内の新米と讃岐の偉人空海ゆかりの満濃水系の伏流水を使い丹精込めて醸し上げた純米造りのお酒でございます」

購入してから常温でずっと寝かせておいた凱陣 赤磐雄町R30BYは、「香川の地酒、悦凱陣 山廃純米 無濾過生 赤磐雄町 H30BYの熱燗でインド風チキンサラダ、タンドリーチキン、キーマカレー&ターメリックライスをいただく」のときに抜栓してから、7か月と一週間ほど。

丸尾本店の所在地は、香川県仲多度郡琴平町。海か山かといえば、海に近い蔵になるだろうか。

ライフ・ビエラ蒔田店で購入したさば

この日の食材は、ライフ・ビエラ蒔田店で購入したさば、天然ぶりのあら、広島産の加熱用牡蠣。

きんぴらごぼう

きんぴらごぼう。

この日に仕込んだしめさば

この日に仕込んだしめさば。残りは一食分ごとに分けて瞬冷凍。

ぶり大根

天然ぶりのあらはぶり大根に。

長珍の山廃のぬる燗で自家製しめさばやぶり大根をいただく

まずは長珍の山廃のぬる燗で。錫半のちろりに入れた酒を湯煎で40℃まで上げて、それを陶器の徳利に少し高い位置から注ぎ、徳利を湯に戻してしばらく待つ。最終的な温度は確認しないので、便宜的にぬる燗としている。

牡蠣の土手鍋

加熱用牡蠣は土手鍋に。

凱陣の赤磐雄町の熱燗で牡蠣の土手鍋をいただく

今度は凱陣の赤磐雄町の熱燗で。錫半のちろりに入れた酒を湯煎で60℃まで上げて、それをお気に入りのごつい陶器の徳利に少し高い位置から注ぎ、徳利を湯に戻してしばらく待つ。最終的な温度は確認しないので、便宜的に熱燗としている。

【日々の独り言】
このところアミタヴ・ゴーシュに絡む記事をよく書いている。

『大いなる錯乱』アミタヴ・ゴーシュ

● 『大いなる錯乱――気候変動と<思考しえぬもの>』アミタヴ・ゴーシュ著

ゴーシュの著作群のなかでもいまのところ言及する頻度が最も高いのが、シカゴ大学での講演をもとにしたエッセイ『大いなる錯乱――気候変動と<思考しえぬもの>』だろう。三部からなる本書の第一部では、気候変動が世界中の作家にとっても最重要課題であるはずなのに、SFではない主流小説はなぜこのテーマを扱うことができないのかという疑問を提起し、それに答えている。

海外では、クライファイ(気候変動フィクション)の特集の冒頭で本書が引用されたり、気候変動に関心を持つ世界各国の作家たちが、ゴーシュの問題提起を出発点にリモートで議論を繰り広げたり、あるいは、ジャーナリストのエリザベス・ラッシュが自著『海がやってくる 気候変動によってアメリカ沿岸部では何が起きているのか』の講演で、ゴーシュが気候変動をあらわすのに使っている<不気味なもの>という言葉を引用するなど、多方面で注目を集めている。

筆者も刺激と影響を受けているが、日本ではいまひとつ認知されていないのが不思議でもあり、残念でもある。

《参照/引用文献》
● 『大いなる錯乱――気候変動と<思考しえぬもの>』アミタヴ・ゴーシュ著、三原芳秋・井沼香保里訳(以分社、2022年)




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● 『大いなる錯乱――気候変動と<思考しえぬもの>』アミタヴ・ゴーシュ著、三原芳秋・井沼香保里訳(以分社、2022年)
● 『海がやってくる 気候変動によってアメリカ沿岸部では何が起きているのか』エリザベス・ラッシュ著、佐々木夏子訳(河出書房新社、2021年)