「酉与右衛門(よえもん) 山廃純米 美山錦 無濾過原酒 酵母無添加・火入れ H27BY」は、菅田町のちょっと行きにくいところにある酒の旭屋で購入。
基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルなど参照)、醸造元:合資会社 川村酒造店/醸造元所在地:岩手県花巻市石鳥谷町/原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)/原料米:岩手県(自家田)産美山錦100%使用/精米歩合:55%/使用酵母:酵母無添加/醪日数:25日/アルコール分:17度以上18度未満/日本酒度:+5/酸度:2.1/アミノ酸度:1.1/醸造年度:2015仕込み31号/製造年月:2021.9。
醸造元のコメント(裏ラベルより):「上槽した後、そのままの原酒を火入れしているため、滓が少し沈殿しますが、品質には問題ありません」
この酉与右衛門は、「岩手の地酒、酉与右衛門(よえもん) 山廃純米 美山錦 無濾過原酒 酵母無添加・火入れ H27BYの熱燗でたこの刺身と自家製しめさば、たこのセビーチェ、ぶり大根をいただく」のときに抜栓してから常温保存で丸2年まで2週間と少しというところ。
川村酒造店の所在地は、岩手県花巻市石鳥谷町。地図でみると内陸に位置する蔵。東の方向に昔、登ったことがある早池峰山がそびえている。内陸の蔵ながら、わが家では海のものと合わせることが多い。
料理にいく前に、発酵にまつわるこの日の作業のこと。
午前中に甘酒の仕込み。クビンスのヨーグルトメーカーの容器に米麹と湯(60℃)を入れる。ヨーグルトメーカー付属のレシピでは水だが、わが家では最初から湯を入れている。
自家製甘酒と異なる醬油を使ったもうひとつの真鯛のかぶと煮。醤油に蔵匠 樽仕込み(開栓後冷蔵保存で20日目)を使い、あとの調味料はまったく同じ。
どちらも甘酒の粒を潰したりすることなく、そのまま使ったので、見栄えはあまりよくないが、甘みだけではないうまみがあって、あとを引く。
酉与右衛門 山廃 美山錦 H27BYの熱燗で。錫半のちろりに入れた酒を湯煎で60℃まで上げて、それをお気に入りのごつい陶器の徳利に少し高い位置から注ぎ、徳利を湯に戻してしばらく待つ。最終的な温度は確認しないので、便宜的に熱燗としている。
酉与右衛門の最初の印象は、フレッシュ、プチプチな生原酒だったが、この火入れで熟成、燗上がりに変わった。この方法で燗すると、きれいに熟成したうまみとバランスのよさを実感する。生原酒も魅力的だが、個人的に食中酒としてはやはりこちら。