イタリア(シチリア)ワイン、カンティーネ・パオリーニ グルゴ フラッパート・シラーで豚肉のブラチオーレをいただく

スポンサーリンク

「カンティーネ・パオリーニ グルゴ フラッパート・シラー 2014」は、関内駅近く、大通り公園わきに店を構える葡萄屋・関内店で購入。

葡萄屋・関内店で購入したグルゴ フラッパート・シラーのラベルグルゴ フラッパート・シラー 2012の裏ラベル

基本的な情報をまとめておくと(インポーターであるディヴィーノの商品説明が見当たらなかったので、トスカニーの商品説明Cantine Paoliniの商品説明を参照)、生産地:イタリア、シチリア、生産者:カンティーネ・パオリーニ(Cantine Paolini)、品種:フラッパート60%、シラー40%、テイスティング・ノート:「ルビー色に輝き、ブラックチェリーやラズベリーなどの香りにチョコレートやブラックペッパー、シナモンなどのスパイス香が混ざります。滑らかな舌触りに豊かな果実味、豊富なタンニンとしっかりとしたストラクチャーがあります」

カンティーネ・パオリーニは、シチリア島の最西端に位置する街マルサラで1964年に設立され、半世紀以上の長い歴史を持つ。ぶどうの栽培に適した肥沃な土地で、先進的なぶどう栽培家のグループが、個人の能力や技術を結集して、最適な土壌を開拓し、ぶどうの生産を向上させていった。このワイナリーの名前となった田舎町パオリーニの起源は、同じ場所でパオロッティ修道会がぶどうの栽培をはじめた6世紀初頭にまでさかのぼるという。

いまでは栽培農家は1000軒を数え、マルサラ、トラパニ、サレミ、マッツァーラ・デル・ヴァッロの東と南の斜面に3000ヘクタール以上のぶどう畑が広がっている。海辺のぶどう畑では、塩分がカビの発生を防ぎ、吹き続ける風が湿気の停滞を防ぐことで夏の暑さを緩和する。丘陵のぶどう畑では、腐植質やカルシウムの恵みが、赤ワインに複雑さを、白ワインに豊かな骨格をもたらす。

▼ カンティーネ・パオリーニのプロモーション動画。ぶどうそのものが育っていく様子をとらえた映像はけっこう珍しい気もする。今や1000軒を数える栽培農家の数人が登場する。(イタリア語)

▼ カンティーネ・パオリーニの見本市“Vinitaly 2017”の動画。(イタリア語)

マット・クレイマーの『イタリアワインがわかる』では、シチリアのワインの品種が以下のように説明されている。

「今日のシチリアに育つぶどうの八割は、以下の一〇種の土着品種が占めている。カタラット、フラッパート、グレカニコ、グリッロ、インツォリア、ネレッロ・マスカレーゼ、ネロ・ダヴォーラ、ネレッロ・カプッチョ、ペッリコーネ、ジビッボ。しかしこのほかに、二八種以上の土着品種が確認されている。さらにシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、シラーといった外国品種もある」

今回味わうのは、土着品種フラッパートと国際品種シラーをブレンドしたワイン。豊かな果実味に深みがあり、美味い。フラッパートという品種を覚えておこう。本日の料理は、豚肉のブラチオーレ。

豚肉のブラチオーレ

パン粉やチーズの具を薄切り肉や叩いてのばした肉で巻き、トマトで煮込む料理。材料は、豚のロース肉、パン粉、パルメザンチーズ、くるみ、レーズン、パセリ、牛乳、ケイパー、トマト缶、塩、こしょうなど。

少々時間に追われていたので、不恰好でがさつな見ばえになってしまったが、お味は上々。いろいろな食感と味が楽しめる。

《参照/引用文献》
● 『イタリアワインがわかる』マット・クレイマー、阿部秀司訳(白水社、2009年)