我が家のオリーブ、シプレッシーノ、ピッチョリーネ、コロネイキの実が熟してきた

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我が家のオリーブの何本かが実をつけた記事をアップしたのは6月半ばのことだった(「我が家のオリーブのうちシプレッシーノ、コロネイキ、ピッチョリーネ、ネバディロブランコの4種が実をつける」)。それからだいぶ間があいてしまったが、現在の実の状態をお伝えしておきたい。

まず、ちょっと残念だったのが、ネバディロブランコ。何度も書いているように昨年(2016)コガネムシの幼虫に根を食われて倒れた木だが、前の記事でお伝えしたように、ひとつだけ実をつけていた。その実は、かなり早い時期にポロリと落ちてしまった。

実をつけたその他の3種、シプレッシーノ、ピッチョリーネ、コロネイキの実は、とりあえず初めてのことなので、比較の対象がなく順調かどうかはなんともいえないが、それなりに大きくなり、木によっては熟しはじめている。

シプレッシーノの実01

← こちらが受粉樹向きといわれるシプレッシーノの実。他の2種よりも木そのものは大きいが、実の数は少ない。

シプレッシーノの実02

← こちらもシプレッシーノの実。

ピッチョリーネの実01

← こちらはピッチョリーネの実。同じく受粉樹向きといわれている品種。木そのものはまだ小さいが、かなり実をつけている。

ピッチョリーネの実02

← こちらもピッチョリーネの実。熟して黒くなった実も目立つ。

コロネイキの実

← こちらはコロネイキの実。小さい木だがたくさん実をつけている。

モート・ローゼンブラムの『オリーヴ讃歌』には、オリーブの実や保存法について以下のような記述がある。

「オリーヴもブドウのように圧搾用と食用がある。だが、ブドウと違って、もぎたてのオリーヴを食卓に出すなどということは、サディズムの性癖でもないかぎり考えられない。生の実は舌がちぎれるほど苦い。食べられる味になるまで数か月かかることもあり、そこにこそオリーヴの豊かさがある。豆粒ほどの実を工場で化学処理し、特大だの超特大だのといいかげんな等級をつけた、例の「完熟黒」オリーヴの缶詰もある。素早く処理するために苛性ソーダに浸け、色をつけるために鉄の化合物を加えたもので、味も歯ごたえも何も残っていない。
 オリーヴの保存法は文化によって千差万別である。モロッコだけでも百通りのやり方がある。いかに幅広い方法があるか知りたければ、南仏のどこでもいいから、毎週開かれる市場をふらりとのぞいてみるといい。エルブ・ド・プロヴァンス[プロヴァンスのハーブ]で風味をつけた食べごたえのある黒オリーヴや、砕いて唐辛子とレモンを利かせた緑色のピショリーヌ、ぴりっとした小粒のニースオリーヴなどを味わってみれば、この聖なる木が、有史以来かくも多くの人々を虜にしてきたわけがわかるだろう」

比較的入荷の多い品種のリスト

正直、オリーブを育てはじめて、こんなに早く実がなるとは思っていなかったが、せっかくなので実を収穫したらとりあえずあく抜きにチャレンジしてみたい。

ちなみに、昨年行ったガーデンセンター横浜のオリーブフェアで見かけた品種一覧表によれば、いま実がなっている木のなかで、食用に向くのはピッチョリーネで、シプレッシーノとコロネイキはオイル向きとなっている。これからオリーブを育てる人は、その違いも品種の選択の基準にするとよいのではないか。

《参照/引用文献》
●『オリーヴ讃歌』モート・ローゼンブラム 市川恵里訳(河出書房新社、2001年)









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