「益荒猛男(ますらたけお) 山廃仕込 特別純米原酒 H29BY」は、菅田町のちょっと行きにくいところにある(筆者の場合は横浜駅からバス)酒の旭屋で、「長珍 純米吟醸 ひやおろし生詰原酒 H30BY」は、芹が谷にある秋元商店で購入。
「益荒猛男 山廃仕込 特別純米原酒 H29BY」の基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルなど参照)、醸造元:向井酒造株式会社/醸造元所在地:京都府与謝郡伊根町/原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)/原料米:京都府産米『祝』100%使用/精米歩合:65%/アルコール分17度。
醸造元のコメント(裏ラベルより):「何もかざらず堂々と、そのままに、日本海を相手に生きる、伊根の漁師のような、旨みたっぷり濃厚で男らしい酒に仕上がりました。飲みごたえあり。辛口原酒」
この益荒猛男は、「京都の地酒、益荒猛男(ますらたけお) 山廃仕込 特別純米原酒の燗であんこう鍋をいただく」のときに開栓してから常温保存で1か月と2週間というところ。
「長珍 純米吟醸 ひやおろし生詰原酒 H30BY」の基本的な情報をまとめておくと(ラベルなど参照)、醸造元:長珍酒造株式会社/醸造元所在地:愛知県津島市本町/原材料名:米・米麹/原料米:兵庫県産山田錦/精米歩合:麹米50%・掛米55%/酒度:+9/酸度:1.9/アルコール分:18度/製造年月:2019.09/TNo.22。
醸造元のコメント:「ひと夏の熟成後、割水・濾過・火入などの精製をしないで、そのままの状態で、貯蔵タンクより1本ずつ直汲みをした生詰原酒です。品格がありまろやかに程よく熟した旬の旨味をご賞味ください。飲み頃温度は冷蔵庫にて軽く冷やす程度からぬる燗がおすすめです」
この長珍は、開栓してから常温保存で4か月弱というところ。H29BYもまだいくらか残してあるが、酸度が1.8から1.9になったくらいでスペックはほぼ変わっていない。ラベルのコメントも同じだと思っていたが、よくよく見ると、最後の部分が「冷蔵庫に保管していただき早めにお召し上がりください」から「飲み頃温度は冷蔵庫にて軽く冷やす程度からぬる燗がおすすめです」に変わっていた。どちらもラベルには要冷蔵とあるものの、後者は常温を前提にした表現ととることもでき興味深い。常温で保存している長珍、もうだいぶたまっている。
定番のかさごの煮つけ。「川崎幸市場・水産物部で買ってきた食材を使って、ほうぼうの刺身とカルパッチョ、めばるの煮つけ、まぐろのカマのオーブン焼きをいただく」のめばるの煮つけでは、『女将さんの居酒屋料理―この酒に、この肴 (暮しの設計 (234号))』に紹介されている居酒屋「酒蔵きたやま」のやり方を参考にしたが、今回はまた少し違うやり方。
これが一番オーソドックスなのかもしれない。まず酒(澤屋まつもと厨酒)と水で煮て、砂糖を加え、しばらく煮てしょうゆを加え、最後にみりんで照りをだす。益荒猛男の熱燗で。醸造元の向井酒造のキャッチフレーズは「日本でいちばん海に近い酒蔵」。あんこう鍋、まぐろの小頭と大根の煮ものにつづいて、今回はかさごの煮つけ。
同じく定番のかさごのから揚げ。二度揚げした。ラベルではぬる燗が推奨されていたが、ついつい好みで熱燗で。柑橘系の香りと酸のキレのせいか、熱々のあじフライとかかさごのから揚げなどには、よく長珍が飲みたくなる。
「石川の地酒、宗玄 純米 雄町 無濾過生原酒と農口尚彦研究所 山廃純米酒 無濾過生原酒 2017の燗で尾赤あじ(オアカムロ)の刺身とフライをいただく」のときに、仕込んだまま食べ忘れてしまった尾赤あじ(オアカムロ)のマリネを翌日に。見た目がさばのようにも見える尾赤あじのしめさば風マリネになっていた。