以前、「収穫したバジルで定番トマトソースのパスタをいただく」という記事を書いたが、実はそのバジルの種を蒔いたのと同じタイミング(5月下旬)でルッコラの種も蒔いていた。
そのルッコラは、左の写真のように、ところどころ虫に食われたりはしたものの、元気に育ち、サラダにして食べていた。ところが、しばらくすると勢いがなくなり、葉が大きく伸びず、色も悪くなった。
水遣りや日当たりなども問題なく、原因がわからなかった。追肥もしてみたが効果はなかった。猛暑が過ぎれば状態も変わるかもしれないと思い、様子を見ていたら、あるとき、とんでもなくシュールな光景を目にした。ルッコラの株の1本が、風もないのに動いていた。それで土のなかにアレがいるとわかった。
アレとは、我が家のネバディロブランコの根を食っていたあのコガネムシの幼虫である。土を掘ったら確かに出てきた。しばらく前から土がふかふかになっていることには気づいていたが、ネバディロブランコの土の状態とすぐに結びつけることができなかった。痛い思いをした経験が生かせないとはなんとも情けない。ということで原因はわかったものの、もう手の施しようがない状態で、諦めざるをえなかった。
ルッコラはあのゴマのような風味とピリッとした辛味が大好きなので、来年こそはしっかり育てようと思っていたのだが、佐々木薫監修『はじめてのハーブ-育てる・食べる・役立てる (池田書店の園芸シリーズ)』のルッコラのページで、以下のような記述を目にした。
「秋まきの場合は、10月~翌4月頃までの長期間、真冬でも収穫できます。秋まきは風味もよいので、おすすめです」
筆者が購入したルッコラの種の袋には春蒔きの説明しかなかったので、ルッコラにそれほどの耐寒性があるとは思っていなかった。もちろん、ルッコラにも種類があり、これは秋蒔きには適さないものかとも考えたが、とりあえず残っている種をプランターに蒔いてみることにした。
上の写真がその結果である。葉がぐんぐん大きくなり、元気に育っている。収穫してサラダをつくった。ちぎったレタスの上に、短冊切りにした生ハム、ちぎったルッコラ、スライスした黒オリーブをのせ、ドレッシングをかけ、購入したまま忘れていたパルミジャーノ・レッジャーノをおろしてかけて食べた。冬の間も新鮮なルッコラのサラダがたっぷり味わえそうだ。
《参照/引用文献》
● 『はじめてのハーブ-育てる・食べる・役立てる (池田書店の園芸シリーズ)』佐々木薫監修(池田書店、2011年)
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