乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスンのきっかけは、「アーミッシュが備蓄している賞味期限のない食品20選」という動画。20種類の食品のなかで、乾燥豆は生蜂蜜に次ぐ第2位で、「アーミッシュの自給自足の礎」と表現されている。
前回は黒目豆の炊き込みごはん、アメリカ南部の伝統料理ホッピンジョンをつくった。今回は赤レンズ豆。

伊勢佐木町の裏通りにあるアジア食材店東京ローズで購入した赤レンズ豆(ひら豆)。マスールダール(レンズ豆)/内容量:1㎏/原産国名:インド/輸入者:HARMONY有限会社/賞味期限:2026.12/価格:380円(税抜)。
今回は以下の動画を手本に、赤レンズ豆のスパイスカレーをつくった。
オイルやスパイスの使い方、豆のゆで方などがちょっと変わっていて面白いかなと。

こちらが完成した赤レンズ豆のスパイスカレー。ライスは白米ではなく、これの前につくったホッピンジョンの残り(「乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスン:アメリカ南部の伝統的なお正月料理ホッピンジョン(黒目豆の炊き込みごはん)をつくり、他のレシピと比較・観察してみる」)。ということで、赤レンズ豆と黒目豆という二種類の豆を味わえるメニューになった。自家製のきゅうりのピクルスとザワークラウトもそえた。
スパイスカレーの材料は、赤レンズ豆、水、ココナッツオイル、マスタードシード、クミンシード、にんにく、青唐辛子、玉ねぎ、トマト、チリパウダー、コリアンダーパウダー、ターメリック、フレッシュコリアンダーなど。赤レンズ豆は別にゆでておくが、そこに塩とともにターメリックも入れる。カレーの材料をココナッツオイルで炒めたり、スパイスのバランスなども、全体的にマイルドな味わい。写真をとったあとで、フレッシュコリアンダーをちらすのを忘れたことに気づき、食べる前にカレーにのせた。
ということで、またつくるときのために、他のレシピと比較・観察してみる。
今回つくったものをさらにシンプルにしたようなレシピ。玉ねぎ、しょうがペースト、潰したにんにく、カレーパウダー、トマトを炒める。さっと洗った赤レンズ豆をそこに加え、水を入れ、塩、黒こしょうで味つけし、蓋をして煮込む。最後に刻んだフレッシュコリアンダーをちらして混ぜてできあがり。
こちらはいろいろスパイスを使っている。赤レンズ豆はよく洗って、1時間水に浸しておく。クミンシード、玉ねぎ、にんにく、しょうが、青唐辛子、トマト、ヒング(アサフェティダ)パウダー、ターメリック、チリパウダー、コリアンダーパウダー、クミンパウダー、塩、アムチュール(マンゴー)パウダーを炒め、水に浸しておいた赤レンズ豆も入れて炒め合わせ、湯を注いで30分煮込む。ガラムマサラを加え、塩で味を整え、最後にギーを入れ、刻んだフレッシュコリアンダーをちらしてできあがり。
ベイリーフ、クミンシード、乾燥赤唐辛子、玉ねぎ、にんにくとしょうがのペースト、トマト、ターメリック、チリパウダー、コリアンダーパウダー、塩、トマト、ここで少し水も足してトマトが崩れるまで炒め煮し、さらによく洗ったレンズ豆も加えていっしょに炒める。水を加えて煮込み、泡立て器を使ってかき混ぜ、豆を崩す。最後にガラムマサラと刻んだコリンダーを加え、よく混ぜてできあがり。
こちらも材料はほとんど変わらないが、ココナッツミルクを一缶分加え、クリーミーなカレーになっている。
こうして比較してみると、豆を別にゆでるよりも、カレーに加えて煮込むレシピのほうが明らかに多い。赤レンズ豆は25~30分くらいでやわらかくなるので、ひとつの鍋で調理できればそれに越したことはない。豆は最初によく洗い、カレーに加えたら、水を加えて煮込む前にしばらく玉ねぎやトマト、スパイス類と炒め合わせるのがよさそうだ。
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● 『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ』(誠文堂新光社、2016年)
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