バナナから酵母を起こして、カンパーニュを焼いたことは、酒と料理の記事のおまけの「発酵にまつわる日々の作業」で断片的には取り上げてきたが、それだけだと自分でも混乱して、記憶が曖昧になりそうなので、ここで整理することに。
軽く乾煎りしてから粗くすった黒ゴマとクミンシードが練り込んであるので、とても香ばしい。この黒ゴマとクミンシードの組み合わせは、「鎌倉のカノムパンに触発されて田中農場の玄米コシヒカリを発芽させ、酵母を起こし、中種をつくり、それを使った生地でパンを焼き、魚のブイヨンを使っためばるのスープといただく」で、カノムパンのパンを買ったときにもらったBread Listに、「ゴマとクミンシード」というパンがあり、おいしそうなのでやってみることにした次第。
このカンパーニュと、定番ヨーグルトソースのサラダ、豆乳トマトスープ、目玉焼き、ハム、スライスチーズなどをランチに食べたことは、「愛知の地酒、長珍 阿波山田65 純米無濾過生詰 H27BYの燗でほうぼうのカルパッチョやホイル焼き、たこのセビッチェをいただく+バナナ酵母のカンパーニュのランチ+日々の発酵」に、写真入りでまとめているので、参照していただければと思う。
気が早いが、カンパーニュを焼くと同時に種継ぎに着手。バナナと水に、少しだけバナナ酵母エキスを加え、発酵させる。これは翌日の写真だが、スターターの効果でもう気泡がたくさん出ている。
斉藤ちえ『京都「CHIPPRUSON」の天然酵母パン 初めてでもおいしく焼ける』には、(レーズン酵母エキスの)種継ぎの効果が以下のように説明されている。
「最初に作ったレーズン液種は、「種継ぎ」用に15g取り分けておきましょう。種継ぎを何年も繰り返すことで作り手が暮らす土地や家屋などの環境に酵母が適応し、パンの味わいも少しずつ変化していきます。生地の発酵が遅れる、焼いたパンが膨らまないなどの失敗も減ってきますので、最初のレーズン液種で安定したパンが焼けなくても、あきらめずに種継ぎを繰り返してみてください」
この中種を使った生地で焼いたバナナ酵母のカンパーニュ。カルディコーヒーファームで購入したドライフルーツミックスが練り込んである。このカンパーニュは、「石川の地酒、菊姫 鶴乃里 山廃純米 生原酒 2020の冷酒でそら豆の炒めもの バスク風、いわしのハーブ焼き、たらのグラタンをいただく+発酵をめぐる日々の作業」のときに、いわしのハーブ焼きやたらのグラタンと食べているので、参照していただければと思う。
バナナは季節を問わず手に入るので、またそのうちに種継ぎしようと思う。
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