(※メモの状態のまま埋もれていた下書きをまとめた記事なので、季節感などがかなりずれている場合があります)
「かわつる 純米原酒 14」は、京急の南太田駅が最寄り駅になる横濱 鈴木屋酒店で購入。
基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルを参照)、醸造元:川鶴酒造株式会社/醸造元所在地:香川県観音寺市/原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)/原料米:香川県産さぬきよいまい100%/精米歩合:65%/アルコール分:14度/製造年月:2015.4。
「さぬきよいまい」について(「さぬきよいまい|かがわ県産品一覧」参照):「オオセト」を母、「山田錦」を父に持つ品種で、香川大学が香川県酒造協同組合からの依頼を受けて研究を開始し、県が育成試験を引き継いで完成。1990年に構想がスタートし、2007年に品種登録。
この酒の魅力は、筆者のような初心者でもわかる。原酒はアルコール分が高いので、飲み疲れたり、料理に合わせるのが難しかったりする。ところがこの酒は、原酒でありながらアルコール分が14度なので、食中酒としても気軽に飲むことができる。これは酒と料理を等しく楽しみたい人間にはありがたい。
あと、ラベルのデザインが面白い。「かわつる」の「つ」と「る」がくっついていて、「かわる」とも読める。そこには、「変わる」「進化する」という意味が込められているのだろう。
▼ 香川県観音寺で「川鶴」を造りつづける川鶴酒造は1891年創業。蔵の裏を流れる清流・財田川に鶴が舞い降りたことから初代蔵元が酒名を川鶴と命名。川鶴酒造は、この川の伏流水を仕込水としている。マップでもすぐそばを財田川が流れているのがわかる。
▼ 川鶴酒造の酒造りを紹介する動画。冒頭の宝田川とは財田川の別名。従来の杜氏体制から社員醸造体制への移行。洗米→浸漬→蒸し→蒸し米掘り→放冷→蒸し米を仕込みタンクへ投入→櫂入れ→道具の洗浄・片付け→醪の分析→製麹。
▼ 醸造責任者として「かわつる14」を造ったのは藤岡美樹。こちらは、杜氏を目指す彼女の酒造りを紹介するテレビ番組の動画。
「かわつる14|酒造家 藤岡美樹さん インタビュー|日本酒コンシェルジュ通信」では、この酒のコンセプトが語られている。
この酒を購入するときに、酒造年度が異なるものが並んでいたので、なんとなくというか、試しに古い方を選んだのだが、どうせなら両方購入すればよかったと思う。注いだ酒には少し色がついていて、飲み比べれば旨味や甘味に熟成感が加わっているのがわかったかもしれない。
本日の料理は、まずこはだの酢〆。MARK ISの地下にある京急ストア・みなとみらい店で購入した市販のものに、きゅうりやわかめを添えた。
そして、さわらの西京焼き。西京みそ、みりん、酒でみそだれを作り、まる一日漬けて、トースターで焼いたもの。焼き色をつけて、めんつゆで味つけしたししとうを添えた。この甘い香りや風味とちょっと熟成感のある酒の組み合わせは悪くない。