(※メモの状態のまま埋もれていた下書きをまとめた記事なので、季節感などがかなりずれている場合があります。なかには最低限の備忘録に過ぎない記事もありますが、振り返ってみると、1年半ほどの間にワインから日本酒に魅了されていく過程が見えてきて個人的に後々参考になりそうだったので、整理することにしました)
「ナターレ・ヴェルガ オーガニック ネーロ・ダーヴォラ 2015」は、サミット井土ヶ谷店で購入。
基本的な情報をまとめておくと(インポーターである三国ワインの商品説明や裏ラベルを参照)、生産者:ナターレ・ヴェルガ(Natale Verga)/生産地:イタリア、シチリア/品種:ネーロ・ダーヴォラ90%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%/醗酵:ステンレスタンク発酵、マセラシオン14日間/醗酵温度:25℃/熟成:ステンレスタンク/アルコール分:13.5%/味わい:ミディアムボディ/飲み頃温度:16~18℃。
インポーターのコメント:「赤いベリー系やチェリーのアロマに、スパイスのニュアンスが感じられます。芳醇な果実味に富み、しっかりとした味わいです。自然との調和を目指したオーガニックワイン」
マット・クレイマーの『イタリアワインがわかる』では、シチリアで栽培されているぶどう品種が以下のように説明されている。
「今日のシチリアに育つぶどうの八割は、以下の一〇種の土着品種が占めている。カタラット、フラッパート、グレカニコ、グリッロ、インツォリア、ネレッロ・マスカレーゼ、ネロ・ダヴォーラ、ネレッロ・カプッチョ、ペッリコーネ、ジビッボ。しかしこのほかに、二八種以上の土着品種が確認されている。さらにシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、シラーといった外国品種もある」
このワインは、土着品種ネロ(ネーロ)・ダヴォーラ(ダーヴォラ)に、外国品種カベルネ・ソーヴィニョン(ソーヴィニヨン)が10%ブレンドされている。
また、クレイマーは前掲同書で、シチリアワインのマリアージュについて以下のように書いている。
「古代からシチリアは、イタリア本土と北アフリカの交差点のような存在で、アラブ風の影響(甘い味やナッツ、干しぶどう、ナツメヤシ、ピスタチオなど)を受けた料理は、濃厚で手が込んでいることで名高い。だから一般化することは難しく、また、どの料理にどのワインが合うなどと絞りこむ必要もさほどない。いいネロ・ダヴォーラであれば、うまいハンバーガーから子羊のみごとな背肉、最高のリブまで何にでも合う、これでよしとしよう。子豚の丸焼きにもたいへんけっこう。元気の出るようなワインだから、骨付き肉のように気どらず、やはり元気のいい料理がふさわしい」
本日の料理はラム肉のキムチ炒め。材料は、ジンギスカン用ラム肉、にんにく、アスパラガス、キムチ、酒、ごま油、サラダ油、塩、こしょうなど。
《参照/引用文献》
● 『イタリアワインがわかる』マット・クレイマー、阿部秀司訳(白水社、2009年)