イタリアワイン、サンタ・クリスティーナ・ロッソで豚バラとキャベツの煮込みをいただく

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「サンタ・クリスティーナ・ロッソ 2014」は、横浜そごうのエノテカで店員さんに勧められて購入した。そのとき一緒に購入した「エスパス・オブ・リマリ・スパークリング・ロゼ」のことは、「ファットリアビオ北海道のリコッタとオリーブマーケットのメランジェを味わう」で書いた。

横浜そごうのエノテカで購入したサンタ・クリスティーナ・ロッソのラベル

基本的な情報をまとめると、生産地:イタリア、トスカーナ、品種:サンジョヴェーゼ60%、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シラー40%、ボディ:ミディアムボディ、香り:チェリー、ラズベリー、甘辛:やや辛口。

サンタ・クリスティーナのワイナリーは、トスカーナ州のコルトーナにある。長い歴史を持つこの街は、映画の舞台にもなっている。

ダイアン・レイン主演の『トスカーナの休日(Under the Tuscan Sun)』(03)では、離婚によって深く傷ついたヒロインの作家が、トスカーナを旅しているときに見かけた古い家に魅了され、この街に暮らすことになる。この映画の公開後には観光客が急増したらしい。

それから、アッバス・キアロスタミ監督、ジュリエット・ビノシュ主演の『トスカーナの贋作(Certified Copy)』(10)も、コルトーナが舞台のひとつになっていた。アレッツォ、ルチニャーノ、コルトーナ、風景が印象に残る映画である。

サンタ・クリスティーナの公式サイトでは、ワイナリーや拠点であるコルトーナの歴史が紹介されている。

サンタ・クリスティーナ・ロッソの裏ラベル

サンタ・クリスティーナの最初のヴィンテージがリリースされたのは1964年。それから60周年となる2006年に新しいワイナリーを開設した。コルトーナは丘の上にあり、サンタ・クリスティーナの畑も標高約585mという高地にある。

コルトーナの起源は古代にさかのぼる。イタリア中部の先住民族と考えられるエトルリア人にとって重要な拠点のひとつだった。そのためヘロドトスからハリカルナッソスのディオニュシオスまで、ティトゥス・リウィウスから大プリニウスまで、多くのギリシャ・ラテンの作家たちによって描かれてきた。コルトーナが最も発展を遂げたのは、紀元前8世紀から7世紀にかけてのこと。

ワインの歴史も古い。小プリニウスは、“Etesiaca”という貴重なコルトーナの白ワインのことを語り、グルメだったルネサンス期の教皇パウルス3世は、この土地のぶどう畑で作られるワインを大量に購入し、詩人のジョズエ・カルドゥッチは、コルトーナの素晴らしいワインの樽の前に座っているときに詩的なインスピレーションを得ていたという。

▼ ワインのテイスティングの看板などもちらりと出てくる。

エノテカ・オンラインのサイトでは、サンタ・クリスティーナ・ロッソに合う、おすすめ料理として、チキンの煮込み、トマト系パスタやピザなどのイタリアンがあげられている。さらに、ワイナリーのサンタ・クリスティーナを紹介するページでは、本家サイトでこのワインに合うおすすめ料理となっていたリボリータ(野菜、豆、パンなどをくたくたに煮たトスカーナの名物料理)とトスカーナ風ボリート(牛肉やサルシッチャをボイルしたトスカーナの名物)も取り上げられている。

筆者は、相性を意識せずにそのときの気分で作った料理が、合わなかったり意外に合ったりするのも面白いと思うので、こういう情報はあまり参考にしない。

この日のメニューは豚バラとキャベツの煮込み

この日は、海鋒勇『家庭の味わい イタリア料理 (暮しの設計 163)』で取り上げられていて、昔からお気に入りの料理になっている豚バラとキャベツの煮込みを作った。レシピは本を参照していただきたいが、大雑把にいえば、角切りにした豚バラとざく切りにしたキャベツをトマトで煮込んだ料理である。アンチョビが隠し味になっていて、肉とキャベツが少しくずれるくらいまで1時間ほど煮込む。

この料理は、脂たっぷりの豚バラなのにあっさりしている。ギトギトした味だったら、このワインはもの足りなかったかもしれないが、香りもよく、美味しくいただけた。

《関連リンク》
Santa Cristina official site (英語/イタリア語)
エノテカ・オンラインのサンタ・クリスティーナ紹介ページ




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