乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスンのきっかけは、「アーミッシュが備蓄している賞味期限のない食品20選」という動画。20種類の食品のなかで、乾燥豆は生蜂蜜に次ぐ第2位で、「アーミッシュの自給自足の礎」と表現されている。
前回はひよこ豆と手羽中を煮込んだモロッコ料理ホンモス・マア・ジャージをつくった。今回は黒目豆。

散歩の途中で立ち寄った横浜中華街の中国貿易公司で購入した黒目豆(チャウラ/ホワイトロビア)。内容量:1㎏/原産国名:インド/輸入者:株式会社アンビカコーポレーション/賞味期限:2026.09/価格:770円(税込)。

豆料理の参考書は前回と同じ、『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ』(誠文堂新光社、2016年)。世界を5つのパート、中東(レバノン/トルコ/イラン)、アフリカ(エジプト/モロッコ/西・中部アフリカ)、米大陸(メキシコ/ペルー/ブラジル/アメリカ合衆国)、ヨーロッパ(スペイン/ポルトガル/イタリア/フランス/ハンガリー)、アジア(インド/ミャンマー/中国)に分けて、様々な豆料理を紹介している。
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● 『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ』
今回選んだのは、セネガル風黒目豆のサラダ、ブラックアイド・ピー・サラダ。

こちらが完成したブラックアイド・ピー・サラダ。材料は、黒目豆(乾燥)、きゅうり、トマト、パプリカ、紫玉ねぎ、塩、こしょう、ヴィネグレットソース、タバスコなど。ヴィネグレットソースは特に説明がなかったので、オリーブオイル、白ワインビネガー、塩、こしょう、マスタード、にんにくなどで適当につくった。
黒目豆は水に浸さずにゆでられるので、わりとすぐにつくれるのがありがたい。つくる前から味はある程度、想像できるが、シンプルでおいしい。
ということで、またつくるときのために、他のレシピと比較・観察してみたい。ブラックアイド・ピー・サラダには、トルコ風やギリシャ風などいろいろあるようだが、ここではセネガル風という言及があるものに絞った。
▼ 西アフリカのブラックアイド・ピー・サラダ
タイトルでは西アフリカとなっているが、セネガル発祥という言及がある。ドレッシングづくりからスタート、ライムのしぼり汁とオイル、刻んだパセリをボールに入れてよく混ぜる。そこに、ゆでた黒目豆、賽の目切りにした赤ピーマン、トマト、きゅうり、青ネギ、セラーノペッパーを加えて混ぜ、塩こしょうで味を整える。
▼ セネガル風タンコラ・ブラックアイド・ピー・サラダ
タンコラというアフリカのスパイスミックスを使う。タンコラは、ピーナッツ、ジンジャーパウダー、ホワイトペッパーパウダー、チリペッパー(あるいはカイエンヌペッパー)をフードプロセッサーで砕いてつくっている。ボールにゆでた黒目豆、刻んだにんじんと赤ピーマン、塩、ライムのしぼり汁を加えて混ぜ、さらにタンコラを加えて混ぜて完成。
2本の動画、トマト、赤ピーマン、ライムのしぼり汁などが共通しているので、それらがセネガル風の原型に近いのかもしれない。
近いうちに、トルコのブラックアイド・ピー・サラダ、ブルージェ・サラタス(Borulce Salatasi)にもトライしたいと思っている。