わが家でザワークラウトや発酵ピクルスとともに常備しているのが、発酵赤大根。赤大根はいつも見かけるわけではないので、見つけると品種を問わず購入し、ザワークラウトと同じ方法で発酵させ保存している(「紅しぐれ、紅くるりにつづいて紅芯大根を自家製ザワークラウトと同じような方法で発酵させ、そのまま食べたり、ヨーグルトソースの材料として使ってみる」)。
そして、ちょっと前に横須賀の大型農産物直売所「すかなごっそ」で見つけたのがこの赤大根。いっしょに購入したキャベツやパープルスティックより(「横須賀の大型農産物直売所「すかなごっそ」で購入した新鮮キャベツとパープルスティックを混ぜて発酵させるザワークラウトをつくったら、これがおいしかった」)遅れて仕込んだので記事にしていなかった。商品のラベルには大根とあるだけで、いちおう自分でも調べてみたが、品種がよくわからないので赤大根としておく。
消毒した保存容器に大根を隙間なく詰めていくと大根から水分が出てくる。そこに、冷蔵庫で保存してある残り少なくなった発酵もみじ大根(「発酵赤(系)大根のストックが切れかけたときにスーパーで”もみじ大根”を見かけ、さっそく発酵させ、そのまま食べたり、定番のヨーグルトソースに使う」)の漬け汁をスターターとして少しだけ加える。
仕込んでから6日後の発酵赤大根。重しにしているひと回り小さな瓶をとったときの漬け汁の量はだいたい大根がかぶる程度。もうだいぶ酸味が出てきていて、もう数日待って冷蔵庫に移した。
サンダー・エリックス・キャッツの『サンダー・キャッツの発酵教室』には、ザワークラウトについて以下のような記述がある。
「数日経ったら様子を見る。もし、カビ状のものが浮いていたら、取り去ってしまおう。味見をすると、数日で酸っぱい風味が出てくるはずで、日を追うごとに酸味は強くなっていく。気温が低いと、発酵に数か月かかることもある。発酵が進むと、そのうちやわらかくなってしまい、風味も落ちてくる。夏はその経過が早く、冬は遅くなる」
わが家で仕込んだザワークラウトは、だいたい風味が落ちる前に食べ切ってしまっているが、確かに少しやわらかくなったかと思うことはあった。それに比べると、発酵赤大根はザワークラウトよりも長く保存していても、いまのところほとんど食感も変わらず、風味も落ちていない。保存にも向いているのではないかと思う。
《参照/引用文献》
● 『サンダー・キャッツの発酵教室』サンダー・エリックス・キャッツ 和田侑子/谷奈緒子訳(ferment books、2018年)
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