横須賀にある大型農産物直売所「すかなごっそ」で購入した新鮮キャベツとパープルスティックを使って(「2021年春の漁港巡り 佐島漁港:逗子・葉山駅~佐島マリーナ入口バス停~丸吉商店・大翔水産~食事処・佐島かねき~大型農産物直売所・すかなごっそ~三崎口駅」)、翌朝、2種類のザワークラウトを仕込むことに。
まずはキャベツだけを使って、いつものザワークラウトを仕込む(「『サンダー・キャッツの発酵教室』に触発されて、キャベツと塩だけでできる自家製ザワークラウトづくりにはまり、常備するようになった」)。
「すかなごっそ」で購入したキャベツで仕込んだザワークラウト。例によって、キャベツと塩以外に冷蔵庫に残っている前のザワークラウトの漬け汁をスターターとして少しだけ加えている。
この容器は、近所で買ったキャベツだとまる一個使ってもスペースが余るが、このキャベツは4分の3量で肩の近くまできてしまった。しかも新鮮なため、キャベツから水分が出てくるのが早く、量も多い。
そしてもうひとつ仕込んだザワークラウトについては、説明を加えておくべきだろう。
以前、デパ地下の地場野菜コーナーで、はじめてパープルスティック(そのときは「紫にんじん」と表記していた)を手に入れたとき、それをザワークラウトと同じ方法で発酵させてみた(「デパ地下の地場野菜コーナーで東洋種のオレンジ色と紫色のにんじんを買い、葉のふりかけ、発酵紫にんじん、サラダなどをつくり、酵母起こしにもトライする」)。
それならば、キャベツとパープルスティックを最初からミックスして発酵させたらどうなるか、それが今回の実験。
こちらが、仕込んだばかりのパープルスティックとのミックス・ザワークラウト。パープルスティックは外側が紫で芯の部分が黄色なのでこのような色模様になる。先ほどのザワークラウトと同じように、常備している残りのザワークラウトの漬け汁をスターターとして少しだけ加えている。
仕込んで3日目に早くも味見。酸味はまだ少ないが、発酵パープルスティックに感じた土の香りは特になく、通常のザワークラウトとは異なる風味があっておいしい。
サンダー・エリックス・キャッツは『サンダー・キャッツの発酵教室』のなかで以下のように書いている。
「ぼくの場合、ザワークラウトがまだ未熟成のタイミングから食べ始めて、発酵によって数週間のあいだに起こる風味の変化を楽しむ。すべて食べ終えるころに、残った漬け汁を飲んでみよう。ザワークラウトの漬け汁は、ほかに類を見ない消化促進ジュースであり、とっておきの珍味なのだ」
特にそれを見習っているというわけでもないが、筆者もそんな感じで食べている。このミックス・ザワークラウトも、仕込んで4日目からハンバーグやいわしのオイル漬けの付け合わせとして使っていた。左は仕込んで1週間後の通常のザワークラウトとパープルスティックとのミックス・ザワークラウト。近場では最近見かけていないが、またパープルスティックを手に入れたら、ぜひこのミックス・ザワークラウトを仕込みたい。ただし、今回のように新鮮な素材でないと、ここまでおいしくはならないかもしれないが…。
《参照/引用文献》
● 『サンダー・キャッツの発酵教室』サンダー・エリックス・キャッツ 和田侑子/谷奈緒子訳(ferment books、2018年)
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