(※メモの状態のまま埋もれていた下書きをまとめた記事なので、季節感などがかなりずれている場合があります。なかには最低限の備忘録に過ぎない記事もありますが、振り返ってみると、1年半ほどの間にワインから日本酒に魅了されていく過程が見えてきて個人的に後々参考になりそうだったので、整理することにしました)
「日置桜 鍛造生酛 強力 H27BY」は、小田急線・本厚木駅から徒歩約7分のところにある寿屋酒店で、「花巴 山廃純米四段仕込み うすにごり 無濾過生原酒 30BY」は、芹が谷にある秋元商店で購入。
「日置桜 鍛造生酛 強力 H27BY」の基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルなど参照)、醸造元:有限会社山根酒造場/醸造元所在地:鳥取県鳥取市青谷町大坪/製法分類:純米酒/酒造年度:27BY/原材料:米(鳥取産)・米麹(鳥取産米)/原料米:強力(使用比率100%)内田百種園バイケミ農法米/精米歩合:80%/アルコール分:15度/日本酒度:+18.5/酸度:2.5/使用酵母:無添加(蔵付酵母)/詰口年月:2018年12月/お勧めの飲み方:熱燗〇、飛切燗◎。
醸造元のコメント(裏ラベルより):「日置桜鍛造シリーズは、鳥取県八頭町『内田百種園』の自然農法で栽培される酒米で醸する純米酒の商標です。この酒は生もと酒母により育てた純米酒であり、お燗することを前提に製造設計しておりますので、山吹色をしております」
この日置桜は、「鳥取の地酒、日置桜 鍛造生酛 強力 H27BYの熱燗ではかた一番どりを使った水炊きをいただく」のときに開栓してから常温保存で約2週間というところ。その特徴についてはそちらの記事を参照していただければと思う。
まだ醸造元に触れていなかったので、ここで確認しておこう。山根酒造場は明治20年(1887)創業。仕込み水は「布施の清水」(軟水)。
「花巴 山廃純米四段仕込み うすにごり 無濾過生原酒 30BY」の基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルなど参照)、醸造元:美吉野醸造株式会社/醸造元所在地:奈良県吉野郡吉野町/原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)/原料米:ひとごこち、吟のさと/精米歩合:70%/アルコール分:17度/酵母:無添加/製造年月:18.12。
醸造元のコメント01(裏ラベルより)「紀伊半島は、山深い立地ゆえに様々な醗酵食文化が根付いています。「花巴」は、吉野の醗酵食文化と共にある酒造りを目指す中、自然の淘汰と共存を意識した“酵母無添加”製法にたどりつきました。それは正に『酸を抑制せず、酸を開放する酒造り』。山廃・水酛・速醸という3つの製法が持つ、酸の表現を引き出し、酸っぱいのではなく、心地良い酸と旨味が同調した味わいです。ぜひ、酵母無添加の「花巴」がもつ、多種多様な酸の表現に触れ、新しい美味しさに出会って頂きたいと願います」
醸造元のコメント02(裏ラベルより):「じっくり寒仕込みで醸す「山廃」の酒は、米の旨味・甘味・苦味・渋味を最大限に引き出す酒造りだと考えます。フレッシュな酸から、熟果の様なまろやかな酸まで幅広い酸質を生み出します。搾ったままの無濾過生原酒は、爽やかな果実味を持つパワーあふれる複雑味を味わえます」
花巴を買ったのは、「奈良の地酒、花巴 山廃本醸造 無濾過生原酒で麻婆豆腐や鶏のカレー揚げをいただく――あるいは日本酒の熟成と燗への第二段階」以来のことで、本当に久しぶり。醸造元である美吉野酒造については、そちらの記事を参照していただければと思う。この四段仕込みは、試飲させていただき、甘みや酸がワインを思わせ、買ってみた。
開栓したのは1か月前で、記事にはしていないが、そのときには、真ソイのアクアパッツァをつくった。ワインからの単純な連想でつくってみて、合わないわけでもなかったが、この酒の甘みはもっと違う料理のほうが生きるような気がした。ということで常温保存で1か月が経過している。
この日の食材は、横浜駅西口地下街にある鮮魚店・魚力で買ってきたさば。
料理はまず、さばと菜の花のアラビアータ。最近お気に入りのレシピ集『「アクアパッツァ」日髙良実シェフが教えるイタリア魚介料理レシピ』に、「たらとじゃがいものアラビアータ」として紹介されている料理の材料を変え、アレンジしたもの。材料は、さば、菜の花、スナップえんどう、トマトソース、にんにく、赤唐辛子、塩、オリーブオイルなど。日置桜の飛び切り燗で。この酒も、睡龍とはまた違った意味で、いろいろな料理で試したくなるところがあるが、この造りは料理を選ばないともいえる。
そして、さばの味噌煮。材料は、さば、焼き豆腐、こんにゃく、長ねぎ、しょうが、赤だし味噌、砂糖、澤屋まつもと厨酒、水など。花巴の熱燗で。花巴は発酵食品を使った料理に合うような気がする。