「長珍 純米吟醸 無濾過・本生 生生熟成5055 R1BY」は、芹が谷にある秋元商店で購入。そのときお店にあった最後の1本。
基本的な情報をまとめておくと(ラベルなど参照)、醸造元:長珍酒造株式会社/醸造元所在地:愛知県津島市本町/原材料名:米・米麹/原料米:(麹米)兵庫県産山田錦 二割・(掛米)広島県産八反錦 八割/精米歩合:麹米50%・掛米55%/酒度:+6.0/酸度:1.8/熟成品温:-4.0~-5.0℃/アルコール分:18度/製造年月:2020.11/TNo.280。
醸造元のコメント(ラベルより):「上槽後オリを引きそのままの状態(無濾過・本生)で冷却貯蔵タンクにて熟成させ、そのタンクより生のまま1本ずつ直汲みをしたお酒です。蔵内で程よく熟したまろやかな生の旨味、とろりとした舌触りの滑らかさをそのままご堪能いただけるよう濾過・割水・火入など何も手を加えないで蔵出しをしております。生ものですので早めにお召し上がりください。開栓には十分にご注意下さい」
この長珍は「愛知の地酒、長珍 純米吟醸 無濾過・本生 生生熟成5055 R1BYの常温でするめいかのボイル サラダ仕立て、フリット、トマト煮をいただく」のときに抜栓してから常温保存で2年9か月と10日ほど。
長珍酒造の所在地は、愛知県津島市本町。海に近いだけでなく、蔵のある地域は昔は海だったという。
昆布締めも「淡紫(うすむらさき)」につけるところだが、なにか別の醤油も試したくなって、濃口のなかでは明るい色の弓削多醬油の「高麗郷丸大豆醬油」をつけてみたが、これはやはり難しかった。最初からこの醤油だけなら悪くなかったとも思うが、「淡紫」と併用してしまうと、どうしても醤油の濃さが前に出てしまう。ということで試しただけで、あとは「淡紫」で。まだ使ったことがないが、同じくデラミボトルで出ている「高麗郷丸大豆醬油」の淡口だったらどうだろうと思ったりもした。
ひらめの和風カルパッチョ。吉野杉樽天然醸造醬油や井上古式じょうゆなど、醤油をかえてつくっているカルパッチョを、今度は弓削多醬油の「有機しょうゆ」(開栓後冷蔵保存で2日目)でつくってみた。他にオリーブオイルとすだち。
高麗郷丸大豆醬油がなかなかよかったので(ひらめの昆布締めにはちょっと無理があったが)、さらに原材料が厳選されたこの「有機しょうゆ」を試してみることにしたが、とてもよい。味が整うというか、まとまる。これからしばらくは、タイプが異なる濃口醤油として、湯浅醬油の「蔵匠 樽仕込み」とこの「有機しょうゆ」を併用することにしたい。
長珍 生生熟成5055の熱燗で。前日にこれまでとは違う燗のつけ方を試して、それがとてもよかったのでほかの酒にも試してみることにした。酒を錫半のちろりに入れて湯煎で60℃まで上げ、それをごつい陶器の徳利に少し高い位置から注いで、徳利を湯に戻してしばらく待つ。最終的な温度は確認していないので、便宜的に熱燗としている。やはり今回もこれまでよりふくらみがあり、甘みや旨みが出て、燗冷ましもおいしかった。燗酒には平盃がよいのは承知しているが、この酒器の味わいも悪くないのでしばらく封印することに。
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