鳥取の地酒、冨玲 生酛仕込 阿波山田錦 原酒 H27BYの熱燗でうるめいわしの刺身とオイル漬けのカナッペ、「蔵匠 樽仕込み」と「弓削多 有機しょうゆ」という二種類の醤油を使った真鯛のかぶと煮をいただく

基本的な情報をまとめておくと（ラベルなど参照）、醸造元：梅津酒造有限会社／醸造元所在地：鳥取県東伯郡北栄町大谷／原材料名：米（国産）、米麹（国産米）／原料米：徳島産 阿波山田錦100％／精米歩合：60％／使用酵母：酵母無添加／アルコール分：20％／製造（瓶詰）年月：R4.11。

梅津酒造のこだわり（ラベルより）：「心も温まる　お燗
米と水で造った純粋日本酒です。麹をしっかりと効かせました。この旨みはお燗にすることで活きて、料理を美味しくし、そして身体に優しいです。
色のある日本酒
日本酒には色がついています。そして熟成により次第に琥珀色が濃くなり、深みと旨みが増します。炭素濾過を行うと色は取れますが、旨味や深みも取ってしまいます。このお酒は炭素濾過をしておりません」

酒の旭屋のコメント（酒の旭屋ブログより）：「蔵元に特別にお願いした別誂え原酒Ver!!
ふくよかで複雑な香り、まろやかな酸と豊かな旨み、味わいしっかり、スカッとキレよい飲みくちの食中酒。
Alc20％原酒。でもとってもスムース、燗上がりの熟成酒。特に熱めにお燗で本領発揮。温度が下がってきてもOK！　素晴らしい７年熟成原酒、ゆっくりとぜひお楽しみください！」

梅津酒造の冨玲は、前に同じ阿波山田錦の特別純米 H21BYを飲んでいたが、そちらは速醸だった。このH27BYは生酛仕込で、「鳥取の地酒、冨玲 生酛仕込 阿波山田錦 原酒 H27BYの常温と熱燗で自家製しめさば、真鯛の昆布じめ、いかげそとブロッコリーのペペロン炒め、市販のソーセージをいただく」のときに抜栓してから常温保存で５か月と１週間ほど。海に近い蔵なので、魚介に合わせることが多い。

この日の食材は、ライフ・ビエラ蒔田店で購入した島根県産の真鯛。この日は、梨割りにしたかぶとを二種類の醤油を使い、別々にかぶと煮にする。

同じくライフ・ビエラ蒔田店で購入したうるめいわし４尾。すべて手開きで三枚におろし、１尾分だけ刺身用に取り分け、残りはオイル漬けにし（「兵庫の地酒、千代田蔵 特別純米生原酒 山廃仕込 北錦の熱燗でいわしのオイル漬けのカナッペ、あじの炙りとりゅうきゅう、あじとじゃがいものオーブン焼き、あじのあら汁をいただく」）、冷めたらタッパーに移し冷蔵庫で保存する。

この日に仕込んだうるめいわしのオイル漬けを使ったカナッペ。バゲット、チーズ、自家製発酵ピクルス。

うるめいわしの刺身。残りの半身は翌日に食べるために、キッチンペーパーとラップで包んで瞬冷凍した。

刺身につける醤油は、「京丹波六右エ門 黒大豆みそたまり」（開栓後冷蔵保存で34日目、１か月で使い切るのが理想）。残念ながら目安の１か月を過ぎてしまったが、前に記事に書いたように、自分の目で酸化、劣化を確認するため、使いつづけるつもり。

和歌山の湯浅醤油の「蔵匠 樽仕込み」（開栓後冷蔵保存で13日目）を使った真鯛のかぶと煮。調味料を書いておくと、蔵匠 樽仕込み、相生 古式本みりん、喜界島さとうきび粗糖、澤屋まつもと厨酒。

埼玉の弓削多醤油の「有機しょうゆ」（開栓後冷蔵保存で３日目）を使った真鯛のかぶと煮。他の調味料はまったく同じで、ほぼ同じように調理した。

どちらのかぶと煮もそれぞれの醤油の特徴がよく出ていて、それを併用し、使い分ければ味の幅が広がると思う。

冨玲の生酛原酒 H27BYの熱燗で。この日も前々日からはじめたこれまでとは違う燗のつけ方。錫半のちろりに入れた酒を湯煎で60℃まで上げて、それをお気に入りのごつい陶器の徳利に少し高い位置から注いで、徳利を湯に戻してしばらく待つ。最終的な温度は確認していないので、便宜的に熱燗としている。この冨玲は温度を上げると味がガラッと変わる燗上がりする熟成酒だが、このやり方だともっとふくらんでうまい。３日つづけて違う酒で試して効果があったので、当分はこのやり方でいくことにする。ただ、この冨玲などは熟成によって色がついているので、この酒器だとそれがわからなくなるのは少し残念。