(※メモの状態のまま埋もれていた下書きをまとめた記事なので、季節感などがかなりずれている場合があります。なかには最低限の備忘録に過ぎない記事もありますが、振り返ってみると、1年半ほどの間にワインから日本酒に魅了されていく過程が見えてきて個人的に後々参考になりそうだったので、整理することにしました)
「一乃谷 秋あがり 山廃仕込特別純米酒」は、磯子方面の散歩コースの近くに店をかまえる山本屋商店で購入。
基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルや醸造元である宇野酒造場の商品説明を参照)、醸造元:株式会社 宇野酒造場/醸造元所在地:福井県大野市本町/原材料名:米(国産)・米麹(国産米)/原料米:福井五百万石100%/精米歩合:55%/使用酵母:協会1401号/アルコール分:17度/日本酒度:+4.0/酸度:1.6/製造年月:30.8.
醸造元のコメント(裏ラベルより):「厳寒時に仕込み火入殺菌し、十分タンクで熟成させ秋に初呑み切りし、生詰した秋あがりの旨みののった特別純米酒原酒です」
若旦那が映画好きの山本屋商店でも、最初の頃は、よくワインも買っていたし、日本酒についてもほとんど知識がなかったので、華やかな香りの酒も買っていたが、「富山の地酒、三笑楽 純米酒の燗で赤がれいの煮つけをいただく」や「岩手の地酒、南部美人 生酛 美山錦純米酒90 雄三スペシャルの燗でラムランプ肉のステーキをいただく」あたりから、濃醇旨口の酒、燗して美味い酒、熟成に向いている酒を買うようになった。若旦那もそういう酒を勧めてくれる。この一乃谷もその1本。
14号酵母といえば、「石川の地酒、宗玄 純米 八反錦 無濾過生原酒の燗であじの刺身やフライ、鯛の塩焼きをいただく」の記事を書いたときに、杉田衛保『究極の日本酒 マリアージュで楽しむ純米無濾過生原酒16本』から、宗玄の酵母に関する以下のような記述を引用した。「酵母は一四号酵母、金沢酵母です。そんなに香りが立たない純米酒の特徴を出しやすい酵母です」
醸造元の宇野酒造場は、元和5年(1620)創業。仕込み水については、サイトで以下のように説明されている。「酒造りに欠かせない水には、名水100選の指定を受けた「お清水(おしょうず)」と呼ばれる水を使用。大野市には地下水の湧き出る所が多数あり、この水を30m以上の深さより汲み上げ仕込みに用いています」
ちなみに、山本屋商店の若旦那はツイッターで、この酒のマリアージュについて「絡みあうというより、輪郭を際立たせ共に並走するような感覚で色々な食事と合わせやすいと思います」と紹介していた。料理を前にして、どの酒を飲むか迷ったときに、こういう酒があると重宝する。
本日の食材は、弘明寺商店街の鮮魚店・作清で買ってきたあじとめひかり。
あじの刺身。
あじのなめろう。
めひかりのから揚げ。
あじの塩焼き。