このとき最初につくろうとしたのは、サンダー・エリックス・キャッツの『天然発酵の世界』で、「僕はふつうのキャベツと赤キャベツを交ぜて、明るいピンク色のザワークラウトに仕上げるのが大好きです」と紹介されているザワークラウトだったが、ふつうのキャベツと紫(赤)キャベツを用意して、つくりだしたら結局、5種類になっていた。
ミックスのザワークラウトをつくろうとすると、両方のキャベツが余る。それを他の料理に使ってもいいのだが、そこで前掲書に引用されているフィンランドの研究者エーヴァ=リーサ・ニュヘネンの「発酵したキャベツのほうが、生のキャベツより体にいいことが分かってきました。特にガンと闘う場合には」という言葉を思い出す。そして、ザワークラウトにするのなら、キャベツの水分が失われないうちに、一度に仕込んでしまったほうがいい。ということで、容器の大きさに合わせて刻んでいくうちに5種類になった。
ひとつ目は、ふつうのキャベツと紫(赤)キャベツのミックス。材料はキャベツと塩のみ。「今度は硬くて食べづらい紫(赤)キャベツでザワークラウトをつくり、アイリッシュシチューやアラ(という魚)のイタリアンソテーに合わせていただく」のときにつくろうとして先延ばしになっていた。仕込んで2日目。
五つ目はふつうのキャベツとアミの塩辛のザワークラウト。「『サンダー・キャッツの発酵教室』をヒントに、塩の代わりにアミの塩辛を使ってザワークラウトをつくってみる」で試した変わり種。今回は塩分の調節もうまくいったと思う。仕込んで2日目。
5種類の自家製ザワークラウト。作りすぎたかと思っても、二種類とか三種類とか組み合わせを変えながら食べていくうちにどんどん減っていく。相変わらず飽きない。
ハーブティー(「体調を管理し、免疫力を上げるための試み:ホーソンベリーとヤロウとリンデンをブレンドした高血圧を予防するドライのハーブティーを飲む」)のせいか、ヨーグルト(「クビンスのヨーグルト&チーズメーカーを購入し、さっそくヨーグルトをつくり、サラダのソースやスペアリブにも使ってみる」)のせいか、自家製キムチ(「プロバイオティクスも意識しつつ、ザワークラウトにつづいて自家製キムチをつくり、常備するようになった」)のせいか、自家製ザワークラウト(「『サンダー・キャッツの発酵教室』に触発されて、キャベツと塩だけでできる自家製ザワークラウトづくりにはまり、常備するようになった」)のせいか定かではないが、最近は以前に比べて血圧が安定している。あくまで「おいしい」が基本だが、腸活の効果もあらわれているような気がする。
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