「諏訪泉 田中農場 純米吟醸 きぬむすめ 原酒 H30BY」は、菅田町のちょっと行きにくいところにある酒の旭屋で購入。
基本的な情報をまとめておくと（ラベルなど参照）、醸造元：諏訪酒造株式会社／醸造元所在地：鳥取県八頭郡智頭町／原材料名：米（国産）・米こうじ（国産米）／原料米：特別栽培米 神兎きぬむすめ100％使用／精米歩合：55％／アルコール分：18度／製造年月：2020.09／醸造年度：H30BY／生原酒で１年熟成させてから火入れ。
原料米の特別栽培米 神兎（かみうさぎ）きぬむすめは、ミネラル豊富な水があり、米作りに適した地域であり、食味の評価も高い八頭町が、米のブランド化を進めるために「八頭米ブランド化推進協会」を設立し、栽培と販売を行っているブランド米。飯米の神兎きぬむすめは、「炊き上がりが白くてツヤがあり、モチモチやわらかく、冷めてもおいしいお米」とのこと。（一般財団法人 八頭町農業公社のサイトより）
酒の旭屋のコメント：「上立ち香は爽やか、含むとふくよかな香り。冷～特に熱めのお燗で、力強くシャキッとした味わい。きれいに熟成した食中酒。この先の熟成も楽しみです！」
この田中農場 きぬむすめは、「鳥取の地酒、諏訪泉 田中農場 純米吟醸 きぬむすめ 原酒 H30BYの常温と上燗でキャベツと油揚げのクリーミー酒粕炒め、大根の醤油漬け、まつかわがれいの刺身とムニエルをいただく」のときに抜栓してから常温保存で５か月弱というところ。
諏訪酒造は内陸にある蔵だが、仕込み水は軟水で、この田中農場 きぬむすめの抜栓時に魚介に合いそうなことを確認しているので、地勢的なセオリーには反するがもっぱら魚介に合わせている。
この日の食材は、前々日に購入してさばき、下処理したわりと脂がのったくろだいの残り。
くろだいの炙り。
刺身につけるこの日の醬油は、末廣醬油の「淡紫（うすむらさき）」（開栓後冷蔵保存で33日目、目安の１か月を過ぎているが…）。
くろだいのセビーチェ。アボカド、紫玉ねぎ、ラディッシュ、パクチー、タイ産青唐辛子、ライム、オリーブオイル、塩、黒こしょうなど。
くろだいの塩焼き。海の精 ほししおをふって１時間ほどおいてからグリルで焼き、ほぼ火が通ったところで澤屋まつもと厨酒をさっと塗って仕上げた。
くろだいのポワレ。
ポワレにかけるレモン醬油ソース。レモン汁と淡口醬油「淡紫（うすむらさき）」。
鶏肉が余っていたのでつくった発酵から揚げ。自家製甘酒を使っている。清水紫織著『発酵料理のきほん』で紹介されている甘酒とレシピ「発酵から揚げ」にならったもの。材料は、鶏もも肉、自家製甘酒、澤屋まつもと厨酒、蔵匠 樽仕込み（開栓後冷蔵保存で25日目）、塩、にんにく、しょうが、片栗粉、揚げ油、レモンなど。
冷蔵庫で保存している自家製甘酒。
田中農場 きぬむすめ R30BYの熱燗で。錫半のちろりに入れた酒を湯煎で60℃まで上げて、それをお気に入りのごつい陶器の徳利に少し高い位置から注ぎ、徳利を湯に戻してしばらく待つ。最終的な温度は確認しないので、便宜的に熱燗としている。
もともと同じ田中農場の山田錦や強力よりもやさしく、すっきりしているが、この方法だとより軽やかな飲み口になる。生原酒を蔵で１年熟成してから火入れ。購入してからも抜栓せずにかなり寝かせ、抜栓後５か月弱。いま飲みたい気持ちともっと熟成させたい気持ちがせめぎ合う。
● amazon.co.jpへ