三崎港、早川港(小田原漁港)につづく漁港巡りの第3弾は金谷港。今回は神奈川県を出て、フェリーで千葉県の漁港に行く。これまではほとんど下調べもせず、成り行きまかせの旅だったが、今回はそれなりに情報を仕入れた。
図書館で別の調べごとをしているときに、うぬまいちろう『東京湾 相模湾 駿河湾 旨い魚を探す旅 漁港食堂 (オークラごちそうBOOK)』という本を見つけ、それを参考にして目的地を決めた。金谷港に着いたら漁師料理かなやに行き、そのあと内房線に乗って移動し、船形漁港にも足を延ばすつもりである。
京急で久里浜駅まで行き、バスに乗り換え、久里浜港のフェリーターミナルに到着。
往復の乗船券を購入し、フェリー(東京湾フェリー)に乗り込む。
7:00台の便で出発。金谷港までの乗船時間は40分。
かなや丸の広々としたデッキ。
朝は曇っていたが晴れ間が見えてくる。
8:00過ぎに金谷港に到着。写真の建物は、金谷港にあるレストラン&マーケットプレイス「ザ・フィッシュ」。帰りに寄る予定。
われわれがまず向かうのは漁師料理かなや。海岸線の風景を眺めながら、内房線に沿って走る国道を北に向かう。
金谷港から漁師料理かなやまでは約2km。歩くのが好きなら大した距離ではないが、店のホームページを見ると、2名以上であれば、金谷港や浜金谷駅から送迎してくれるようである。
風景を眺めながら30分ほど歩くと、岬に建つ漁師料理かなやが見えてくる。かなり大きな建物で、天然温泉の施設なども備えている。レストランは、土日祝が9:00開店で、われわれは8:45頃に到着。入口には十数人の人が開店を待っていた。
われわれは展望のよい窓側の席に座り、筆者は「かなや定食」を注文。メニューには「当店一の人気メニュー、活アジ他刺身4点盛」という説明が添えられている。
こちらは、パートナーが海鮮丼のメニューのなかから選んだ「かなや丼上」。
どちらも新鮮でボリュームがあり、海を眺めながらいただけて、ビールも美味い。
食事のあと、建物の脇から磯におりてぶらぶらする。
岬の突端からの眺め。空が晴れて、潮風が気持ちいい。
漁師料理かなやから来た道を戻り、今度は金谷港から数分のところにある内房線の浜金谷駅に行き、電車に乗って那古船形駅に向かう。
11:30頃に那古船形駅に到着。駅から船形港までは徒歩7分。
那古船形駅から船形港に向かって歩き、昼前にもうひとつ目をつけていた食事処である「ふれあい市場とまや」にもう着いてしまった。だが、まだ腹は減っていないし、せっかく来たからといって新鮮な地魚料理を無理に腹に詰め込む気もない。
そこで船形港を散歩することにしたが、こじんまりとした漁港で、他に漁港に関連した施設があるというわけでもなさそうなので、あまり時間をつぶす場所がない。
本当は行くべき場所はある。それに気づいたのは、那古船形駅に着いてからのこと。駅前になんと坂東三十三観音の札所のひとつ、補陀洛山 那古寺の案内板があった。「2018年春 札所と陶器と酒蔵を巡る益子散歩 その一:真岡鐵道・益子駅から坂東三十三観音 第20番札所 獨鈷山普門院西明寺へ」の記事で書いたように、われわれは坂東三十三観音の札所を回っているが、千葉の札所は遠くてなかなか行けないという先入観があり、情報をまったく頭に入れていなかった。
ということで、船形港には、あらためて御朱印帳を持参して札所巡りも兼ねて来ることにし、電車で金谷港に戻り、ザ・フィッシュのお魚市場で買い物をすることに。若あらめ とろろ、鯨ハム、味めぐり(かまぼこ)、焼きあじ、焼きえいひれなどを購入。
14:30をまわり、やっと腹も減ってきたので、金谷港の前にある金谷食堂に入り、地魚料理をいただく。
釣りあじの姿造り。
こちの塩焼き。
しらす・地魚刺・赤身の三色丼。
金谷食堂を出て、金谷フェリーサービスセンターの食彩市場で買い物をし、16:00台のフェリーに乗船。
日が沈みかけるころに久里浜港に到着した。