先月の中頃に万能酒粕ペーストを仕込んだときに使った酒粕は、いただきものの秋鹿の酒粕だった(「なかじ著『寺田本家の酒粕レシピ』を参照し、秋鹿の酒粕で万能酒粕ペーストをつくり、真鯛の酒粕漬け、かぼちゃのクミンクリーム煮、小松菜とエリンギとくるみの酒粕炒めなどをいただく」)。そのペーストを少し前に使い切ったので、今度は冷蔵庫に寝かせてある古い酒粕でペーストをつくることにした。
酒粕は、8~9パーセントのアルコール分を含むため、雑菌が繁殖しにくく、そう簡単には悪くならないといわれている。なのでわが家では、前に使った古い酒粕も、どんなふうに変化するのか興味があり、とってある。秋鹿の酒粕の前に使っていたのは、やはりいただきものの雪の茅舎の酒粕。それを開けたのはだいたい1年半ほど前のこと(「京都の地酒、京の春 伊根町うらなぎ 特別純米生原酒 山廃仕込み R3BYの熱燗で菜の花のからし和え、しめさばのマリネ、しまぞいの塩焼き、さごしの酒粕漬けをいただく+酒粕ペーストの仕込み」)。

この酒粕ペーストも使ってとりあえずつくってみたのが、酒粕タンドリーチキン+2種の自家製ザワークラウト&自家製ピクルス。材料は酒粕ペースト、ヨーグルト、にんにく、しょうが、レモン、酢、カレーパウダー、レッドペッパー、ガラムマサラ、塩、こしょう、食用着色料など。鶏もも肉をマリネ液に一日半ほど漬けた。
酒粕ペーストそのものの風味を確認するには不向きな料理だったが、酒粕の風味がほんのり感じられ、一味違うタンドリーチキンを味わえた。別の料理を試したら、この酒粕ペーストの風味をあらためてご報告したい。