島根の地酒、天穏 生酛 無濾過純米酒 改良雄町 H30BYの上燗で自家製しめさば、まだいの刺身や炙り、かぶと煮、ムニエル ラタトゥイユソースをいただく

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「天穏 生酛 無濾過純米酒 改良雄町 H30BY」は、京急・南太田駅からちょっと歩く横濱 鈴木屋酒店で購入。

京急・南太田駅最寄りの鈴木屋酒店で購入した「天穏 生酛 無濾過純米酒 改良雄町 H30BY」のラベル「天穏 生酛 無濾過純米酒 改良雄町 H30BY」の裏ラベル

基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルや鈴木屋酒店の新地酒だよりを参照)、醸造元:板倉酒造有限会社/醸造元所在地:島根県出雲市塩冶町/原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)/原料米:奥出雲産改良雄町100%/精米歩合:70%/酵母:無添加/アルコール分:15度以上16度未満/1回火入れ/日本酒度:+5/蔵内瓶貯蔵/製造年月:20.4/出雲杜氏 小島達也。

醸造元のコメント(裏ラベルより):「滋味深く 心に余韻を 届けたい」

横濱 鈴木屋酒店のコメント:「酵母無添加の生酛。酒度+5、優しく穏やかな旨味は嫌味なく、スルスルと口中に…あぁぁぁ至福です!また温燗も美味。何でしょうこの邪魔しない穏やかな余韻は。さすが神々が集まる出雲の国の酒ですネ」

この天穏は、「島根の地酒、天穏 生酛 無濾過純米酒 改良雄町 H30BYの常温と燗でこちの薄造りや煮つけ、いとよりの湯引きやから揚げ、フリット、潮汁をいただく」のときに抜栓してから常温保存でだいたい3年と3か月弱というところ。

板倉酒造の所在地は、島根県出雲市塩冶町。海に近い蔵といってよいだろう。わが家ではもっぱら魚介に合わせている。

ライフ・ビエラ蒔田店で購入した真鯛

この日の食材は前日に購入してさばいたまだい/真鯛。前日は梨割にしたかぶとの片方を塩焼きにした。

それと、同じく前日に購入し、酢で締めて一食分ずつに分けて瞬冷凍したごまさば。

真鯛の刺身

真鯛の刺身。

真鯛の炙り

真鯛の炙り。

はじめて純米富士酢で仕込んだしめさば

清水みのり著『調味料を変えるだけ! 身体が喜ぶ発酵調味料メソッド』に触発され、これまで使っていた酢ではなく、京都の飯尾醸造の純米富士酢で仕込み、瞬冷凍しておいたしめさば。

吉野杉樽天然醸造醬油(右)と井上古式じょうゆ(左)

刺身につけるこの日の醤油は、大分のフンドーキン醬油の吉野杉樽天然醸造醤油(右)と島根の井上醬油店の井上古式じょうゆ(左)。吉野杉樽天然醸造醬油の方が色が濃いように見えるが、単純に比較はできない。

高橋万太郎・黒島慶子著『醤油本』(※2015年刊行だが、2023年に『醤油本改訂版』が出ている)では、醤油を開栓から一か月で使い切ることが推奨され、以下のように説明されている。

「醤油は塩分のおかげで腐りはしないものの、『酸化』をして色も風味も劣化してしまう。開封後一ヶ月も経てば、輝き透明感のある赤色は、くすんだ茶色になり次第に黒色に。すっきりとし、余韻に甘みが広がる心地よい香りは弱まり、劣化した印象に。味にえぐみが出てくる」

ちなみに、吉野杉樽天然醸造醬油は開栓後冷蔵保存で15日目で、井上古式じょうゆは前日に開栓したので冷蔵保存で1日目。1か月を目安とするとこの差は非常に大きい。実際に醤油を使いはじめてから、1か月で使い切ることが簡単ではないことがわかってきた。だが、複数の醤油を使って料理をするのは予想以上に楽しい。

真鯛のかぶと煮

真鯛のかぶと煮。醤油は井上古式じょうゆ、みりんは三州三河みりん、砂糖は喜界島さとうきび粗糖、料理酒は澤屋まつもと厨酒。

吉野杉樽天然醸造醬油を優先して使うべきなのだが、島根の酒を飲むので島根の醤油のほうに手がのびてしまった。

ちなみに、井上醬油店の所在地は、島根県仁多郡奥出雲町下阿井。板倉酒造がある出雲市からはちょっと距離がある。


真鯛のムニエル ラタトゥイユソース

最後は醤油からはなれて、真鯛のムニエル ラタトゥイユソース。

天穏の改良雄町の上燗で真鯛の刺身や炙り、かぶと煮、ムニエル ラタトゥイユソースなどをいただく

天穏 改良雄町の上燗で。この天穏は酵母無添加で、裏ラベルには「滋味深く 心に余韻を 届けたい」という言葉がある。前日の記事で引用したように、井上醬油店HPの井上古式じょうゆの商品説明には、「伝統のある醸造蔵には、蔵つき酵母をはじめとする有用菌があまた棲みついています。この微生物の力こそが、豊潤で滋味溢れる醤油の生みの親」という記述がある。そんなところに接点を感じながら味わうのも悪くない。

《参照/引用文献》
● 『醤油本 醤油を見つけて醤油を知り醤油を楽しむ本』高橋万太郎、黒島慶子著(玄光社、2015年)





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