(※メモの状態のまま埋もれていた下書きをまとめた記事なので、季節感などがかなりずれている場合があります。なかには最低限の備忘録に過ぎない記事もありますが、振り返ってみると、1年半ほどの間にワインから日本酒に魅了されていく過程が見えてきて個人的に後々参考になりそうだったので、整理することにしました)
「穏(おだやか) 純米 しぼりたて生」は、弘明寺商店街のほまれや酒舗で購入。
基本的な情報をまとめておくと(裏ラベルなど参照)、醸造元:有限会社 仁井田本家/醸造元:福島県郡山市田村町金沢/原材料名:米、米麹/原料米:チヨニシキ/精米歩合:80%/アルコール分:17度/日本酒度:非公開/酸度:非公開/製造年月:17.11。
蔵元のコメント(裏ラベルより):「醸造用乳酸を一切使わず、自然派白麹酒母(しろこうじしゅぼ)で醸した新酒の生を無ろ過のまま瓶詰め。生まれたてのフレッシュな味わいと、メロンのような香りが心地良い生酒です」
1711年創業の仁井田本家は、2011年に300周年を迎えた。この蔵には、以前飲んだ「にいだしぜんしゅ」と「穏(おだやか)」の二本柱があり、公式サイトをチェックすると、仕込み水が違うことがわかる。「にいだしぜんしゅ」は、自社田近くの竹ノ内の井戸水(ミネラルの多い準硬水)で、「穏(おだやか)」は、自社山からの湧き水(ミネラルの少ない軟水)だ。
▼ 1711年創業、仁井田本家の十八代目蔵元・仁井田穏彦(杜氏を兼務)が語る酒造り。
後に読んだ杉田衛保『究極の日本酒 マリアージュで楽しむ純米無濾過生原酒16本』には、その蔵の水が硬水か軟水かわかれば、料理との合わせ方がわかってくるといった話が出てくる。軟水の酒は、刺身など海のものに合うやさしい味になり、白身の魚が一番合いやすく、硬水の酒は、しっかりしたものに合いやすく、野菜なら根菜や山菜、きのこ類、味付けがしっかりしいるもの、肉やチーズといった脂が乗っているものなどに合うという。
酒の味わいは水だけで決まるわけではないので、すべてに当てはまるというわけではないが、ひとつの目安にはなる。ちなみに、たまたまだが、「にいだしぜんしゅ」のときは豚鍋で(「福島の地酒、にいだしぜんしゅ 生酛 燗誂で豚鍋(常夜鍋)をいただく」)で、今回は貝や白身魚になった。
本日の料理はまず、小松菜と京揚げの煮びたし。材料は、京都の小松菜、京揚げ、だし、酒、淡口醤油、みりん。
こちらは、国産はまぐりと菜花の酒蒸し。材料は、はまぐり、菜花、だし、酒など。この頃には究極の料理酒「澤屋まつもと 厨酒」が大活躍している。
こちらは、すきみ鱈の香味焼き。吉田勝昭『地中海料理 暮しの設計145号』に「舌平目の香味焼き」として紹介されていた料理を試しにすきみ鱈でやってみた。材料は、すきみ鱈、パン粉、にんにく、オレガノ、刻みパセリ、オリーブオイル、白ワイン、バター、フォンドヴォー(フレーク使用)、レモン、レモン汁、塩、こしょうなど。
《参照/引用文献》
● 『究極の日本酒 マリアージュで楽しむ純米無濾過生原酒16本』杉田衛保(花伝社、2016年)