乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスン:ひよこ豆と手羽中を煮込んだモロッコ料理ホンモス・マア・ジャージをつくり、ひよこ豆と鶏肉を使った他のレシピと比較・観察してみる

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乾燥豆の備蓄を念頭に置いた豆料理レッスンのきっかけは、「アーミッシュが備蓄している賞味期限のない食品20選」という動画。20種類の食品のなかで、乾燥豆は生蜂蜜に次ぐ第2位で、「アーミッシュの自給自足の礎」と表現されている。

前回、白いんげん豆とサババナナ(調理用青バナナ)や野菜をココナッツミルクで煮込んだタンザニアン・シチューをつくり、乾燥豆の備蓄をスタート。今回はひよこ豆。

横浜中華街の中国貿易公司で購入したカブリチャナ(ひよこ豆)

散歩の途中で立ち寄った横浜中華街の中国貿易公司で購入したカブリチャナ(ひよこ豆)。内容量:1㎏/原産国名:インド/輸入者:HARMONY有限会社/賞味期限:2025.11/価格680円(税込)。帰宅してから賞味期限が以外に近いことに気づいた。備蓄するならもっと余裕があるものを選びたかった。ちなみに、いっしょに購入したカナダ産白いんげん豆の賞味期限は2026/06/18だった。

ひよこ豆の備蓄(2025年6月下旬)

この日の料理で100g使ったので、ひよこ豆のストックはいまのところ900g。長期保存する豆の容器には脱酸素剤を入れるが、今回は賞味期限が近かったので、早めに使うつもりで乾燥剤にしておいた。

豆料理の参考書は前回と同じ、『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ』(誠文堂新光社、2016年)。世界を5つのパート、中東(レバノン/トルコ/イラン)、アフリカ(エジプト/モロッコ/西・中部アフリカ)、米大陸(メキシコ/ペルー/ブラジル/アメリカ合衆国)、ヨーロッパ(スペイン/ポルトガル/イタリア/フランス/ハンガリー)、アジア(インド/ミャンマー/中国)に分けて、様々な豆料理を紹介している。

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● 『世界の豆料理 中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ

今回選んだのは、ひよこ豆と手羽中を煮込んだモロッコ料理ホンモス・マア・ジャージ。

ひよこ豆と手羽中を煮込んだモロッコ料理ホンモス・マア・ジャージ

こちらが完成したホンモス・マア・ジャージ。材料は、乾燥ひよこ豆、手羽中、水、コリアンダー、オリーブオイル、にんにく、玉ねぎ、塩、黒こしょう、ジンジャーパウダー、ターメリック、クミンパウダー、パプリカなど。ジンジャーパウダーはしょうが汁で代用した。手羽中と煮込むフレッシュのコリアンダーがけっこうポイントになっていておいしい。

ということで、またつくるときのために、ひよこ豆と鶏肉を使った他のモロッコ料理のレシピと比較してみたい。

ひよこ豆と鶏肉の組み合わせでは、鶏もも肉を使ったものが目立つ。塩こしょうした鶏もも肉をオリーブオイルで色よく炒めて取り出す。同じ鍋で、刻んだ玉ねぎ、にんにく、赤唐辛子、乾燥レモンを炒め、下ごしらえをすませたひよこ豆、刻んだトマト、トマトソース、パプリカパウダー、クミンパウダー、ターメリック、カルダモン、クローブ、砂糖、塩、黒こしょうを加えてよくまぜ、鶏肉を戻し、刻んだコリアンダーをちらし、水をひたひたに注いで煮込む。完成した煮込みをライスにかけている。

こちらも鶏もも肉で、先に鍋で皮目から焼いて色をつける。両面焼いたら取り出す。鶏から出た脂で、赤ピーマンと唐辛子を炒め、ホットとスイートのパプリカパウダーを加えてよく混ぜ、さらに、にんにく、水煮のひよこ豆、水、黒こしょう、塩、クミンパウダーを加えて混ぜる。鶏肉を戻し入れ、刻んだフレッシュコリアンダーで覆い、蓋をしてオーブンで焼く。鶏肉を戻して、その上からコリアンダーをのせるというところが、やはりポイントのようだ。

5つの材料だけでできるのが売りの動画で、その材料のひよこ豆の水煮、鶏もも肉、チキンストック、ベビーほうれん草の4つまではわかるが、もうひとつがドライトマトやにんにく、オイルなどからできている風味豊かな赤いペーストというのはちょっとずるい気もする。それでもこの動画も取り上げたのは、料理のポイントが明確になるから。ひとつは鶏もも肉を皮目から焼いてカリカリにする。もうひとつは、使っているのはコリアンダーではなくベビーほうれん草だが、とにかく仕上げに刻んだベビーほうれん草を鶏肉のうえにちらし、軽くからませて仕上げる。

次にこのモロッコ風煮込みをつくるときは、鶏もも肉を使い、皮目をパリパリにした鶏肉に、フレッシュコリアンダーをうまくからませて仕上げることにしたい。