(※メモの状態のまま埋もれていた下書きをまとめた記事なので、季節感などがかなりずれている場合があります。なかには最低限の備忘録に過ぎない記事もありますが、振り返ってみると、1年半ほどの間にワインから日本酒に魅了されていく過程が見えてきて個人的に後々参考になりそうだったので、整理することにしました)
「睡龍 生酛純米 H19BY」は、小田急線・本厚木駅から徒歩約7分のところにある寿屋酒店で購入。
基本的な情報をまとめておくと(ラベルや寿屋酒店の商品説明などを参照)、醸造元:株式会社久保本家酒造/醸造元所在地:奈良県宇陀市/原材料名:米(国産)、米麹(国産米)/原料米:山田錦・アキツホ/精米歩合:65%/使用酵母:協会7号/アルコール分:15度/製造年月:29.8/杜氏:加藤克則。
醸造元のコメント(裏ラベルより):「覚醒を待つ龍という意味を込めた『睡龍』は完全発酵をめざして造るため、どんな食事にも合う、キレのある力強い辛口のお酒です。どうぞ一献、発酵と熟成と蔵人の技の融合をお楽しみください」
「酒蔵で長期間貯蔵した本品は個性豊かな独特の深い味わいがあります。このためお酒自体が黄金色となり、オリ(沈殿物)が生じることがあります。これは自然の営みによるもので品質にはまったく問題ありません。長期熟成酒の他にない風味を存分にご堪能ください。まずは一献」
醸造元の久保本家酒造は元禄15年(1702)創業。花巴の美吉野醸造など、奈良には個性の強い蔵が目立つ気がする。「日本酒発祥の地」といわれる歴史があるからか。
日本酒であれワインであれ、味や香りを言葉で表現しようとすれば、似かよったものになるか、ジャーゴンのオンパレードになることが多いが、この睡龍を購入した寿屋酒店のサイトの商品説明には独自の表現が盛り込まれていて、とても勉強になる。たとえば、この睡龍については以下のように説明されている。
「米の酒はここまで旨くなるのか
圧倒的な存在感。酸味と熟味の混在したどこまでも深く、幾重にも重なる年輪のような味の層を味わえます。それでいて軽さすら感じるキレの良さ。生酛の凄み、充実の一盃を熱燗で」
この表現は大袈裟ではない。酒にかなり色がついているので、クセがあって、重くて、枯れきったような味がするのではないかと思いたくなるが、そんなことはない。「酸味と熟味の混在」とか「味の層」の意味がよくわかり、確かに軽さを感じる。しかも、料理を選ぶと思いきや、どんなものにもすんなりと馴染んでしまう。
この日の料理はまず、さんまのオイル漬け。「さんまのオイル漬けのレシピ|キューピー3分クッキング」を参考にした。材料は、さんま、にんにく、赤唐辛子、ローリエ、オリーブオイル、塩など。たくさんつくって保存しておけば、いろいろな料理に応用できそうだ。
次にさばの味噌煮。材料は、さば、赤味噌、砂糖、酒(「澤屋まつもと厨酒」)、水、だし、しょうが、塩など。
そして、かきの土手鍋。材料は、かきのむき身、長ねぎ、にんじん、ごぼう、白菜、生しいたけ、えのき、焼き豆腐、赤みそ、白みそ、酒(「澤屋まつもと厨酒」)、みりん、砂糖、だしなど。睡龍の熱燗で美味しくいただいた。