「長珍 備前雄町7-65 純米無濾過生原酒 R1BY」は、芹が谷にある秋元商店で購入。
基本的な情報をまとめておくと(ラベルなど参照)、醸造元:長珍酒造株式会社/醸造元所在地:愛知県津島市本町/原材料名:米・米麹/原料米:岡山県産雄町全量使用/精米歩合:65%/酒度:+6.0/酸度:2.3/アルコール分:18度/製造年月:2020.2/仕込第5号。
醸造元のコメント(ラベルより):「このお酒は搾ってからオリを沈殿させ、上澄みを一本ずつ丁寧にタンクから直汲みをした無濾過本生酒です。搾りあがったそのままの味をお伝えするために濾過・割水・火入などまったく手を加えないで蔵出しをしておりますので、早めにお召し上がり下さい」
長珍はだいたい9号酵母だが、この雄町は7号酵母で精米歩合が65%なので7-65という表記が入っている。購入してから抜栓せずに1年間ほど常温で寝かせておいたもの。以前は我慢して1年待つことがなかなか難しかったが、最近はずいぶんと慣れてきた。「愛知の地酒、長珍 備前雄町7-65 純米無濾過生原酒 R1BYの常温で棒だらとじゃがいものジェノベーゼや棒だらとザワークラウトのチーズ焼き、フェンネル酵母のカンパーニュをいただく」のときに抜栓してから常温保存でちょうど2か月。
料理に行く前に発酵にまつわるこの日の作業のこと。
「アメリカ(カリフォルニア)ワイン、フランシス・コッポラ ダイヤモンド・コレクション クラレット 2017で3種の白カビチーズ、ラムのトマト煮やステーキ キムチ風味をいただく」のときにはさかんに発酵していた種継ぎしたバナナ酵母エキスが落ち着いてきたように見える。
仕込んで2日目の新鮮キャベツとパープルスティック(紫にんじん)をミックスしたザワークラウト。すでに記事(「横須賀の大型農産物直売所「すかなごっそ」で購入した新鮮キャベツとパープルスティックを混ぜて発酵させるザワークラウトをつくったら、これがおいしかった」)にまとめていた。
上のザワークラウトといっしょに仕込んだ新鮮キャベツのザワークラウト。
どちらのザワークラウトも、すでに記事にまとめていたので省略してもよかったのだが、実はこの日の料理とも関係があるので、入れておくことにした。
「がん予防効果も期待できるザワークラウト、今度はキャラウェイ風味をつくり、いわしのオイル漬けやソーセージなどといただく」で引用したように、特にがんの予防効果に関しては、生のキャベツより発酵したキャベツのほうが体にいいと知ってから、キャベツはすべて発酵させてから料理に使うようになっていた。
ところがこの日は珍しく、生のキャベツを料理に使っている。というのも、「2021年春の漁港巡り 佐島漁港:逗子・葉山駅~佐島マリーナ入口バス停~丸吉商店・大翔水産~食事処・佐島かねき~大型農産物直売所・すかなごっそ~三崎口駅」のときにはじめて訪れた「すかなごっそ」で新鮮な大玉キャベツが手に入れられるとは思わず、ザワークラウトを仕込むために別のキャベツを用意していたから。
キャベツを使った料理で筆者が特に気に入っているのが、この豚ばら肉とキャベツの煮込み。海鋒勇『家庭の味わい イタリア料理 (暮しの設計 163)』に、「豚バラ肉とキャベツの煮込み」として紹介されている料理にならったもの。材料は、豚ばら肉、キャベツ、たまねぎ、オリーブオイル、アンチョビ、白ワイン、トマト缶、ブイヨン、小麦粉、塩、こしょうなど。肉とキャベツが少し崩れかけるまで弱火で煮込む。
自家製フェンネル酵母を使った生地で焼いたピザ(「フェンネル酵母の中種を育て、ピザ生地をつくり、小分けにして冷凍保存する――あるいは天然酵母のパンや生地の保存について」参照)。
長珍 雄町7-65の熱燗で。抜栓後、常温→ぬる燗→ぬる燗ときて今度は熱燗。栓を抜くときにまだ勢いは感じられるが、1年寝かせてあったので新酒のプチプチ感は落ち着いている。温めることで出てくる甘みにコクを感じるのは、寝かせておいたからではないかと思う。
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